水温が上がると、酸素濃度は 低下します。詳しくご説明します。
- 水温が上がると、水中に溶け込める酸素の量が 減少します。
- 水は冷たくなるほど、より多くのガスを保持することができます。これは、水分子間の結合がより強く、ガス分子を保持しやすくなるためです。
- 水温が上がると、水分子間の結合が弱くなり、ガス分子が逃げやすくなります。
- 水温が上がると、生物の活動が活発になり、酸素を 消費します。
- 魚などの生物は、呼吸するために酸素を必要としています。
- 水温が上がると、生物の代謝が上がり、より多くの酸素を消費するようになります。
- 水温が上がると、水の溶解力が 高くなり、有機物などが分解されやすくなります。
- 有機物が分解されると、酸素が消費されます。
これらの理由により、水温が上がると、酸素濃度は低下します。
具体的には、1℃水温が上がると、飽和溶存酸素量は約 0.5mg/L 減少します。
例えば、25℃の海水の場合、飽和溶存酸素量は 約8mg/Lですが、30℃になると約7.5mg/Lになります。
このように、水温と酸素濃度は密接に関係しており、水温の上昇は酸素濃度の低下を招きます。
なお、酸素濃度は、魚類などの水生生物にとって非常に重要な環境因子です。酸素濃度が低すぎると、魚類などが死んでしまうことさえあります。