アジは全国どこでも釣れる身近な魚です。
しかし、すべてのアジが同じ味、同じ価値ではありません。
釣り人の間で、
「これは別格」
「アジの概念が変わる」
と言われるアジが存在します。
それが、
体高があり、平べったい居着き型の大型アジ。
通称、金アジ。
そしてその最高峰とされるのが、
冬の南紀で釣れる寒尺アジです。
見た目で分かる
うまいアジの最大の特徴は「体高」
スーパーで並ぶ細長いアジと、
釣り人が価値を置くアジ。
この違いは、まず見た目に現れます。
うまいアジの特徴
・体高があり、平べったい
・腹に厚みがある
・背中が盛り上がっている
・頭に対して胴が短く見える
この体型は、
**回遊型ではなく「居着き型」**である可能性が高いサインです。
居着き型アジとは何か
アジには大きく分けて、
・回遊型
・居着き型
の2タイプが存在します。
回遊型アジ
・常に群れで移動
・運動量が多い
・身が細くなりやすい
・脂は控えめ
居着き型アジ
・一定のエリアに長く留まる
・深場や潮通しの良いポイントに付く
・エサが豊富
・脂を蓄えやすい
体高があり平べったいアジは、
ほぼ間違いなくこの居着き型です。
金アジと呼ばれる理由
居着き型で、
なおかつ大型に育ったアジは、
体色にも変化が現れます。
・腹が白く、艶がある
・体側が黄金色に見える
・脂で光沢が出る
この見た目から、
金アジと呼ばれるようになりました。
名前だけでなく、
味も完全に別物です。
なぜ大型の金アジは脂がのるのか
理由は明確です。
・動き回らない
・深場で水温が安定
・プランクトンや小魚が豊富
・余ったエネルギーを脂として蓄える
結果として、
全身がトロのような状態になります。
特に腹身だけでなく、
背中や尾にまで脂が回るのが、
大型・居着き型アジの特徴です。
冬になると、アジはさらにうまくなる
水温が下がる冬。
この時期は、アジにとって試練の季節です。
しかし、居着き型の大型アジは違います。
・エサが減る
・水温が下がる
・生き残るために脂を最大限に溜め込む
この結果、
冬のアジは脂質がピークに達します。
南紀の寒尺アジが最高峰と呼ばれる理由
日本各地で大型アジは釣れます。
しかし、南紀の寒尺アジは別格とされています。
南紀というフィールドの強み
・黒潮の影響を受ける
・潮通しが非常に良い
・深場が近い
・年間を通してプランクトンが豊富
これらの条件が重なり、
居着き型アジが大型化しやすい環境が整っています。
尺アジというサイズの壁
アジが30cmを超える、いわゆる「尺アジ」。
このサイズに到達する個体は、
全体の中でもごく一部です。
・成長途中で釣られない
・捕食されず生き残る
・エサ場を独占できる
これらの条件をクリアした、
エリート個体だけが尺アジになります。
寒尺アジは、味も食感も別物
南紀の寒尺アジを食べると、
多くの人がこう言います。
「これ、本当にアジ?」
・刺身は甘く、舌に脂が絡む
・身が崩れず、弾力がある
・焼くと脂が滴る
・生臭さがほとんどない
これが、
最高峰と呼ばれる理由です。
船ではなく「堤防」から釣れる価値
ここが、南紀・寒尺アジ最大の魅力です。
・船に乗らなくていい
・特別な道具が不要
・堤防から狙える
つまり、
誰にでもチャンスがある魚なのです。
ただし、
・ポイント選び
・時期
・時間帯
・釣った後の処理
これらを間違えると、
同じ魚でも価値は激減します。
釣り人の腕は、釣った後にも試される
寒尺アジは、
釣った瞬間がピークではありません。
・素早く締める
・しっかり冷やす
・適切に持ち帰る
これができて初めて、
本当の価値が引き出されます。
まとめ
南紀・寒尺アジは堤防から狙える最高峰
最後に要点を整理します。
・体高があり平べったいアジは居着き型
・大型個体は金アジと呼ばれる
・冬は脂が最高潮に達する
・南紀の寒尺アジはその頂点
・船ではなく堤防から狙える夢の魚
南紀の冬。
堤防に立ち、
あの強烈な引きを味わった先に、
最高のアジが待っています。
知っている人だけが辿り着ける世界。
それが、寒尺アジの世界です。

