鮮度を決めるのは「腕」より「動線」!釣った瞬間から迷わない、プロの配置とアクション

「釣れた!」と喜んでから、ハサミを探してガサガサ、クーラーボックスまで走ってパタパタ。

この「無駄な動き」をしている間に、魚の鮮度は秒単位で落ちていきます。

釣り場において、魚を美味しく持ち帰る人は、例外なく「動線(どうせん)」が美しいものです。

動線とは、釣り上げてからクーラーに入れるまでの動きのルートのこと。

今回は、無駄を極限まで削ぎ落とし、魚を最短時間で冷却モードへ移行させるための

「釣り座の配置」と「体の動かし方」について解説します。

すべての中心は「クーラーボックス」の位置

鮮度を守るためのコックピット作りにおいて、王様はクーラーボックスです。

多くの人が、邪魔にならないようにと自分の後ろや少し離れた場所に置きがちですが、これはNG動線です。

正解は、**「利き手の逆サイド、座ったまま届く位置」**です。

魚が釣れたら、針を外して、そのまま「落とす」だけで冷却完了になるのが理想。

立ち上がって歩く時間すら、魚にとっては「常温放置」の時間です。

クーラーの蓋は、片手で開けられるようにロックを外しておくか、小窓付きのものなら小窓を

開放しておきましょう。

足元に「即、海(冷却水)」がある状態を作ることが、動線作りの第一歩です。

ツールは「探す」な、「装備」しろ

「あれ、締めピックどこやったっけ?」

この数秒のロスが、魚に余計な暴れる時間を与えてしまいます。

鮮度を守るためのツール(針外し、フィッシュグリップ、締めピック、ナイフ)は、

タックルボックスにしまうのではなく、**「身につける」「定位置に置く」**のが鉄則です。

  • フィッシュグリップ: ライフジャケットのD管やベルトに装着し、ノールックで掴めるように。

  • 締めピック・ナイフ: すぐに取り出せるホルダーに入れるか、クーラーボックスのロッドホルダー横などに配置。 「探す時間ゼロ」を目指してください。 魚が上がってきた瞬間、手にはすでにグリップが握られている、くらいのスピード感が理想です。

鮮度を落とさない「黄金の3ステップ」

配置が整ったら、次は実際の体の動きです。

無駄のない一連の動作(ルーティン)を体に覚え込ませましょう。

  1. キャッチ&ホールド 魚を抜き上げたら、空中でフィッシュグリップでキャッチ。 絶対に熱い地面(コンクリート)には置きません。

  2. 即・締め(または針外し) グリップで掴んだまま、逆の手でピックを持ち脳締め(または針を外す)。 この時、魚体には極力触れません。

  3. ダイレクト・イン 締めたら(針が外れたら)、そのままの軌道で足元のクーラーボックス(海水氷)へドボン。 魚が空中にいる時間を最小限にします。

この間、わずか10秒〜20秒。

流れるようなこの動作こそが、魚にストレスを与えず、旨味を閉じ込める最強の技術です。

写真撮影は「冷やした後」が新常識

SNS用に写真を撮りたい気持ちは痛いほど分かります。

しかし、釣り上げた直後の温かい地面の上での撮影会は、魚にとって「火傷」と「窒息」の二重苦です。

本当に美味しい魚を食べたいなら、撮影のタイミングを変えましょう。

まずは上記の動線で速やかに海水氷に入れ、魚体温度を急冷させます。

魚が落ち着き、十分に冷えてから、サッと取り出して撮影するのがスマートです。

この方が魚の色も綺麗に残っており、何より「食味」を損ないません。

まとめ:段取り八分、釣果二分

「準備(段取り)が8割」という言葉がありますが、鮮度管理もまさに同じです。

魚が釣れてから慌てるのではなく、釣れる前から「最短ルート」を作っておくこと。

これが、釣り人のレベルを表す指標になります。

次回の釣行では、ぜひ「自分の動き」を見直して、無駄のない美しい釣りを実践してみてください。

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