ヤマトカマスが圧倒的多数?カマス類の種類と流通比率を地域別に徹底解説

カマス類の主な種類

日本近海にはカマス科に属する魚が複数存在します。
代表的な種と特徴は以下の通りです。

  • ヤマトカマス(水カマス)
    秋から冬にかけて沿岸に大群で接岸。身は水分が多く柔らかいが鮮度が良ければ刺身も可能。干物・焼き物向き。

  • アカカマス(本カマス)
    脂の乗りが良く、身にコクがあり高級干物や鮮魚として人気。関東や東北でブランド化。

  • タイワンカマス
    南方系。九州西岸や沖縄で漁獲があり、刺身や唐揚げに利用。

  • オオメカマス・クロシビカマスなど
    沖縄や南西諸島に多く、全国流通は少ない。


全国レベルの流通比率(市場統計ベース)

全国の市場流通量を基準にした場合、以下がおおよその目安です。

種類 推定構成比(全国市場)
アカカマス 約60〜70%
ヤマトカマス 約20〜30%
タイワンカマス・その他 約5〜10%

※これは東京築地・大阪本場など大規模市場への入荷統計をもとにした参考値であり、
地域の漁獲量を直接反映するものではありません。

全国統計ではアカカマスが「ブランド干物・刺身用」として評価が高く、
取引額ベースで目立つためこのような比率になります。


地域別の実態:西日本沿岸ではヤマトカマスが主役

一方、紀伊半島・四国・九州西岸など西日本沿岸の現場漁獲量に限定すると状況は一変します。

  • 秋〜初冬、沿岸定置網や小型船漁ではヤマトカマスが全体の80〜90%以上を占める年が多い。

  • アカカマスは深場を好み、沿岸の浅場接岸量は少ないため、地元漁協単位では1割前後に留まる例が多い。

  • 特に紀南・南紀・四国西岸などでは「カマス=ほぼヤマトカマス」という認識が一般的。

このため**「漁獲量」ではヤマトカマスが圧倒的多数派**というのが西日本の現場実感です。


なぜ統計と現場で差が出るのか

流通経路の違い

アカカマスは干物・高級鮮魚として築地や関東市場に集まりやすく、
一尾単価も高いため統計上の取引額が大きくなる。

保存性の違い

ヤマトカマスは水分が多く傷みやすいため、
大規模市場よりも地元消費や加工向けに回る割合が高く、統計に反映されにくい。

地域需要

西日本ではヤマトカマスが日常食材として人気で、
地元流通が中心となり全国統計に数字が出にくい。


まとめ

  • 全国統計(市場ベース)
    アカカマス約60〜70%、ヤマトカマス約20〜30%、その他5〜10%
    →取引額や築地など大市場を中心に集計した場合。

  • 西日本沿岸(現場漁獲)
    ヤマトカマス80〜90%、アカカマス10〜20%
    →漁獲量・現場感覚ではヤマトカマスが圧倒的多数。

つまり、「どこを基準にするか」で“多数派”は変わるのがカマスの流通構造です。
全国ニュースだけを見るとアカカマスが優勢に見えますが、
実際の漁場ではヤマトカマスが主役であるケースが多いのが現実です。

FAQ

Q. 関東ではヤマトカマスは少ない?
A. 東京湾や相模湾にもいますが、沿岸漁獲量はアカカマスほど多くなく市場流通も限られます。

Q. なぜヤマトカマスは安く見える?
A. 傷みやすく輸送コストがかかるため高単価取引が難しく、地元消費に回りやすいからです。

Q. 釣りで狙うならどちらが簡単?
A. 西日本沿岸では圧倒的にヤマトカマスが多く、回遊群を狙いやすいです。

 

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