魚の反射速度(反射反応の速さ)は、人間をはるかに超えるレベルにあります。
ここでいう「反射速度」とは、外部からの刺激(光・音・振動・水圧の変化など)を感知して、筋肉を動かすまでの時間のことを指します。
魚は外敵から逃げるため、この反応が進化的に極めて発達しており、種によって差はあるものの以下のような特徴が確認されています。
1. 反射速度の目安
・小型魚(アジ・イワシ・カタクチイワシなど)
外敵が近づいた瞬間に「C字反応」と呼ばれる体を曲げて逃げる動きを取ります。
**反応開始までの時間は約5〜20ミリ秒(0.005〜0.02秒)**ほどとされ、人間の瞬き(約0.1秒)よりもはるかに速いです。
・回遊魚(ブリ・カツオなどの大型青物)
サイズが大きくても神経伝達速度が非常に高く、20〜30ミリ秒程度で反応可能とされます。
・底魚(カサゴ・アイナメなど)
待ち伏せ型の魚はやや遅く、30〜50ミリ秒程度ですが、それでも人間の反射(平均0.2秒)を大きく上回ります。
2. 高速反射を支える仕組み
・側線(そくせん)
水中のわずかな振動や水圧変化を感じ取る感覚器。音や光より早く外敵を察知できます。
・M細胞(マウスナー細胞)
脳幹にある巨大な神経細胞で、危険を感じた瞬間に全身の筋肉へ一斉に指令を出します。
シナプスが少ないため、信号が超高速で伝達されます。
・柔軟な体構造
水の抵抗を最小化する筋肉構造により、感知→逃避が連続的に行えます。
3. 釣り人目線でのポイント
・ルアーや仕掛けの影に魚が「瞬時に逃げる」のは、この数ミリ秒単位の反射神経が理由。
・タモ入れや抜き上げの際、影や水面の波紋だけでも魚は即座に察知して逃げます。
・磯や堤防で魚影を見つけた場合、竿の影を落とさない・足音を立てないことが釣果に直結します。
まとめ
魚の反射速度は人間の約10〜40倍。
特にアジやイワシなどの小型魚は、0.01秒以下で反応することもあり、釣り人の動きを敏感に察知します。
このため、キャスティング時やタモ入れのタイミングでは「静かさ」と「一瞬の駆け引き」が釣果を分けるカギとなります。


