釣り上げたアオリイカや魚を持ち帰るとき、
「真水で作った氷」と「海水を凍らせた海水氷」、どちらを使うべきか迷ったことはありませんか?
実は、海水氷を使ったほうが魚やイカの美味しさが2割アップする と言われています。
その理由は単純な温度管理だけでなく、科学的な背景と鮮度保持の仕組みに隠されています。
真水氷 vs 海水氷|基本的な違い
真水氷
・家庭用の冷凍庫で作られる氷。
・0℃で凍るため、溶けても「真水」として魚に触れる。
海水氷
・海水を凍らせた氷。
・塩分濃度により −2℃前後でも液体のまま存在。
・冷却効率が高く、均一に魚を包み込む。
真水氷が魚やイカに与えるダメージ
一見、真水で冷やしても問題なさそうに思えますが、実際は鮮度を落とす原因になります。
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浸透圧の破壊
魚の体液は塩分濃度を持っています。
真水に触れると細胞内の塩分濃度が崩れ、浸透圧の差で水分が流入 → 細胞が壊れる。 -
身の水っぽさ
細胞が壊れることでドリップ(旨味成分)が流れ出し、食感がパサつく。 -
イカの場合
アオリイカを真水で冷やすと体表の粘膜や色素細胞が壊れ、
・白濁化
・表皮の劣化
につながり、鮮度感が落ちる。
海水氷が2割美味しくなる理由
① 浸透圧が近い
海水氷は魚やイカの体液と塩分濃度が近いため、細胞が壊れにくい。
結果として 旨味成分(ATPやイノシン酸)が逃げにくくなる。
② 急速冷却で身締まりが良い
−2℃前後の低温で包み込むように冷却できるため、
体温が一気に下がり、自己消化酵素の働きが抑えられる。
これにより 弾力が残り、歯ごたえも向上。
③ 見た目の鮮度保持
アオリイカの場合、透明感が長持ち。
魚の場合、目の濁りや皮の変色が抑えられる。
④ ドリップの抑制
解凍時や調理時の水分流出が減り、食味が約2割改善すると言われる。
実際の数値シミュレーション(イメージ)
・真水氷で保存:美味しさ指数 100 → 80まで低下(20%の劣化)
・海水氷で保存:美味しさ指数 100 → 95前後維持(劣化5%程度)
つまり、海水氷を使うことで2割近く「美味しさを守れる」 のです。
釣り人が海水氷を使うメリット
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アオリイカは透明感が残り、翌日でも刺身に使える
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青物は身の張りと照りが維持できる
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根魚(ガシラ・キジハタ)は煮付けにしても臭みが出にくい
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干物や一夜干しにしても旨味が凝縮しやすい
まとめ
釣った魚やアオリイカを冷やすとき、
✅ 真水氷 → 細胞破壊・白濁化・ドリップ発生で食味が落ちる
✅ 海水氷 → 浸透圧が安定・急速冷却・旨味保持で2割美味しい
特に南紀のような釣行距離が長い地域では、海水氷の有無で帰宅後の味に明確な差 が出ます。
釣果を最高の状態で食卓へ届けるためにも、次回の釣行ではぜひ「海水氷」を用意してみてください。


