刺身は「鮮度がすべて」と言われます。
しかし、スーパーで並ぶ3割引きや半額シールの魚は、実際にはどんな状態になっているのでしょうか。
本記事では、魚の鮮度が落ちた時に体内で起こる変化と、その影響を刺身の視点で詳しく解説します。
鮮度が良い魚の特徴
・目が澄んでいて濁りがない
・身が透明感を持ち、弾力が強い
・血合いが鮮やかな赤色
・臭みがほとんどなく、海の香りがする
こうした状態の刺身は、噛むほどに旨味が広がり、甘みも感じやすくなります。
魚が劣化すると何が起きるのか?
① ATP(エネルギー源)の分解
魚の筋肉にはATP(アデノシン三リン酸)が含まれています。
死後、ATPは分解されて「イノシン酸」へ変わり、これが旨味の正体です。
しかしさらに分解が進むと「ヒポキサンチン」になり、苦味や雑味を感じさせる成分へ変化します。
→ 鮮度が落ちると、旨味が減り、苦味が強まる。
② 身の変化(食感の劣化)
時間が経つと筋繊維が壊れ、水分が流出します。
・プリプリ感 → 失われる
・コリコリ食感 → ねっとり感へ
・透明感 → 白濁や黄ばみ
→ 半額シールの刺身は「弾力のなさ」「色の濁り」として表れます。
③ 色の変化(酸化)
血合い部分は特に酸化が早く、鮮やかな赤から茶色へと変わります。
これは「ミオグロビン」が酸化してメトミオグロビンに変化するためです。
→ 見た目で鮮度の低下が一目で分かるポイント。
④ 臭いの発生
魚の体内にいる常在菌が繁殖すると、アミン類(トリメチルアミンなど)が発生します。
これがいわゆる「魚臭さ」の正体です。
→ 半額の刺身は「鼻にツンとくる臭い」が出やすい。
スーパーの3割引き・半額刺身は安全か?
スーパーでは一定の衛生基準を守り、消費期限内であれば食べられる状態で販売しています。
しかし、味や食感はすでにピークを過ぎていることが多いです。
・3割引き → 旨味は減少中。食感は少し落ちるが加熱料理なら十分美味しい。
・半額 → 刺身としては鮮度劣化が目立つ。煮付け・焼き物にすると臭みを感じにくい。
刺身で食べるなら「見極め」が重要
・透明感があるか
・血合いの色が鮮やかか
・水っぽさが出ていないか
・臭いが強くないか
これらを確認すれば、値引き品でも「当たり」を選べる可能性があります。
まとめ
魚は「鮮度=味」と言っても過言ではありません。
刺身は新鮮であるほど甘みや旨味を楽しめ、時間が経つほどに苦味・臭み・水っぽさが増していきます。
・3割引き → まだ刺身でも食べられるが、旨味のピークは過ぎている
・半額 → 加熱調理向き。刺身で食べるならリスク覚悟
値引きシールに飛びつく前に「見た目」「臭い」「色」をチェックし、本当に美味しく食べられるかを見極めましょう。


