1年で一番釣れない時期は?データから徹底検証【南紀編】。 —気象・海況・回遊の3軸で“釣りにくさ”を数値化—。

結論(先に言います)。

陸っぱり全体の“釣りにくさ”が最も高いのは「2月」。

船・沖狙いまで含めた“実釣可能日”が最も減るのは「9月」。

2月は水温ボトムと強い季節風で魚の活性・アングラーの稼働が同時に落ちる月。

9月は台風・高波で“出られない日”が飛び抜けて増える月。

この2つが「体感的に一番釣れない」と感じやすい理由です。

根拠は下記データです。

・南紀沿岸の海面水温は冬に底を打ち、おおむね2月が年間最低圏。白浜・串本の平年値グラフでも冬季水温は16℃前後まで低下します。
低水温は多くの沿岸魚の捕食頻度を下げ、時合いが短くなりがちです。ゆるきじお天気ナビゲータ


・潮岬(串本)の平年値では、平均風速は冬に強く夏に弱い傾向。
北西季節風が続き、足場と糸ふけが厳しくなります。気象庁データ


・近畿への台風“接近数”平年値は8〜9月が最大級で、海が荒れて実釣可能日が顕著に減ります。
とくに9月はレジャーとしての“稼働率”を直撃します。気象庁データ+1


・南紀は黒潮の接岸・離岸の影響が大きく、季節・年によって沿岸水温や潮流性が振れます。
ただし長期統計では「冬低・夏高」の年周変動が基本形です。agriknowledge.affrc.go.jpOMNH

この記事での評価軸。

“釣れない”を以下3要素の合成で評価しました。


・魚の活性低下リスク(指標=月別海面水温の低さ)。
・実釣可能性の低下リスク(指標=台風接近が多い時期+冬季の平均風速)。
・海況の不安定さ(指標=強風・高波に直結する季節要因)。

各指標を「◎=有利/○=やや有利/△=やや不利/×=不利」で月別にラベル化し、総合“釣りにくさ”を出しています。


定量の元データは上記の平年値・統計を参照。


最終判定は南紀の実情に合わせた実務的ウエイト付けでまとめています。

月別“釣りにくさ”早見。

1月=活性△・風×・台風◎ → 総合:△〜×。

2月=活性×・風×・台風◎ → 総合:×(陸最難)。

3月=活性△・風△・台風◎ → 総合:△。

4月=活性○・風○・台風◎ → 総合:○。

5月=活性○・風○・台風△ → 総合:○。

6月=活性○・風○・台風△ → 総合:○(梅雨の荒れ間は好機)。

7月=活性◎・風◎・台風△ → 総合:○〜◎。

8月=活性◎・風◎・台風△〜× → 総合:○(短時間勝負)。

9月=活性◎・風○・台風× → 総合:△(船は最難)。

10月=活性◎・風○・台風△ → 総合:◎。

11月=活性○・風○・台風◎ → 総合:○〜◎。

12月=活性○・風△・台風◎ → 総合:○。

データの読み解き。

2月が“陸っぱり最難”な理由。

・平年の海水温ボトムが2月。
沿岸小型ベイトの動きが鈍り、昼間の時合いが極端に短くなります。ゆるきじお天気ナビゲータ


・潮岬平年値で平均風速がまだ強い季節。
北西風に正面を切られるポイントが多い南紀西岸はラインメンディングが難しく、軽量リグやフロート仕掛けが効きにくい日が増えます。気象庁データ


・海中は極端にクリア。
見切りが早い対象(メバル・アジ・グレの一部)には極細ラインや豆ルアー、超スローフォールなど繊細化が必要です。


・黒潮の接岸・離岸で日替わり要素も。
ただ、年周変動としてはやはり“寒の底”です。agriknowledge.affrc.go.jpOMNH

9月が“船・沖最難”な理由。

・台風の接近平年値ピーク帯。
出船中止・磯渡し中止が増え、計画そのものが崩れやすい。気象庁データ+1


・豪雨・うねり残りで濁り・二枚潮が発生しやすい。
回遊自体は活発でも“釣りが成立する時間”が短縮します。


・安全最優先の月で、特に連休絡みは無理をしないのが鉄則です。

“釣れない月”の攻略プラン。

2月の生き残り戦略(陸)。

・ターゲット再定義。
寒グレ・大型アジ・根魚で確率戦へ。釣太郎ブログ+1


・時間帯の極端化。
夜明け30分前〜朝マズメの一点集中か、完全ナイト。


・仕掛けの軽量化。
ジグヘッド0.6〜1.0g・極細エステル+フロロリーダー。


・“風裏×潮通し”の両立。
白浜〜すさみの風裏小場所や、串本の地形を活かして背風を確保。


・ベイトを“作る”。
アミ・イワシが寄る常夜灯、港内の“影”を選び、縦のレンジ刻みで触れる回数を増やす。

9月の生き残り戦略(船・沖含む)。

・計画は“48時間可変”。
台風の進路次第で2日前後に前倒し・後ろ倒しできるよう複数日程を確保。気象庁データ


・岸寄りの代替。
うねり残りは外洋側を潰すため、湾奥や陸っぱり(サゴシ・アオリイカ初期・チヌ落ち始め)に切替。


・濁り活用。
波っ気+濁りで青物・ヒラスズキがスイッチする局面を狙い撃ち。


・安全基準の固定化。
波高・風速の“自分ルール”を決め、1つでも越えたら延期。

南紀“年間ベスト”の概略。

・春後半〜梅雨入り前(5〜6月)は水温が上がり、凪日も多く安定。
アオリイカ春イカ終盤〜青物初動が重なる“易しい季”。ゆるきじ


・秋口(10〜11月)は水温適温・風も落ち着き、陸も船も高勝率。
秋イカ〜青物〜根魚まで横断的に狙えます。釣太郎ブログ

よくある誤解と補足。

・「真夏は暑いから釣れない」は誤解。
南紀は黒潮の恩恵で高水温安定域。
朝夕の短時間戦にすればむしろ効率的です。ゆるきじ


・「冬は全部ダメ」ではない。
寒グレの最盛期は冬。
対象と釣り方の再設計で“シーズン”は作れます。釣太郎ブログ


・「黒潮大蛇行の年は終わり」でもない。
接岸・離岸で“釣れる場所とタイミング”が動くだけ。
潮通しの良い岬回りや水温舌の張り出し先を読めばチャンスは増えます。oacis.repo.nii.ac.jpKURENAI

まとめ。

・“一番釣れない時期”は、陸なら2月、船なら9月というのが統計的・実務的な答え。

・2月は低水温と季節風で“成立させる力”が問われる月。

・9月は台風・高波で“安全最優先の選択”が問われる月。

・ただし南紀は魚種が多彩で、種と場所を替えれば必ず“釣れる局面”がある。

・季節データ(海水温・風・台風)を見て、狙いと釣り方を再設計すれば“オフ”は短くできます。

“一番釣れない時期”は、陸なら2月、船なら9月というのが統計的・実務的な答え。
・2月は低水温と季節風で“成立させる力”が問われる月。釣太郎

 

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