グレ(メジナ)はなぜ釣りにくい? 海底から海面まで幅広い層を泳ぐ“特異な行動”の理由とは

■ はじめに:グレは「難しい魚」と言われる理由

グレ(メジナ)は、日本の磯釣りを代表する人気ターゲット。
しかし釣り人の間では「グレは気難しい」「釣るには技術がいる」とも言われます。

その理由の一つが、グレの遊泳層(タナ)が非常に広いこと。
一般的な魚が一定の層に定位しているのに対し、グレは海底から海面付近まで上下に広く回遊するという珍しい行動を見せます。

この“読みづらさ”が、釣りにくさを生んでいるのです。
では、なぜグレはそんな行動をとるのでしょうか?

本記事では、生態・習性・環境要因からこの疑問に迫り、釣果アップにつながるヒントを紹介します。


■ グレ(メジナ)の遊泳層はなぜ広いのか?

● 理由①:警戒心が非常に強いから

グレは非常に繊細な魚で、光や影、人の気配、水中の違和感に敏感です。
エサ取りや他魚との競合を避けるために、タナを上下に頻繁に変えながら餌を探すという習性があります。

警戒を感じた瞬間、深場に沈み、
安全を感じれば浅場に浮く。

このように、常にタナを変動させながら行動することが、結果的に広範囲の遊泳層となって現れます。


● 理由②:潮流の変化に敏感な魚だから

グレは潮の流れを読むのが非常にうまい魚としても知られています。
潮が当たる場所・反転流・ヨレ・サラシの下など、潮流によって泳ぐ層を柔軟に変えて対応します。

これにより、同じポイントでも時間帯や潮位によってタナが激変します。

たとえば:

・満潮時→中層〜浅層へ
・干潮時→底〜中層へ

このような**“潮に合わせて層を変える”戦略的な行動**が、釣り人からすると非常に難しく感じられる要因となっています。


● 理由③:エサ取りを避けるため

グレの主なエサはオキアミや海藻。
ところが、エサ取り(スズメダイ、アイゴ、フグなど)も同じ餌を好むため、エサ取りのいない層を探しながら上下移動する習性が強いのです。

特に水温が高い時期はエサ取りが多く、グレは浅場から逃げて深場に移動することも頻繁にあります。

つまり、グレは環境と敵の動きを読みながら“快適な層”を探し続けているということです。


● 理由④:群れの中で縦の分布をとるため

グレは群れで行動する魚ですが、群れの中でも“縦の階層”で散らばることが多いです。
これは、エサの取り合いを避けるための行動とされており、個体ごとに微妙に泳ぐ層をズラしています。

その結果、タナが「○ヒロ」とピンポイントで決まらず、タナ幅が広くなるのです。


■ 釣り人にとっての課題:「タナが読めない=釣れない」

これらの行動により、**グレ釣りは“タナ探しゲーム”**とまで言われるようになります。

タナが合わなければ:

・仕掛けが素通りされる
・エサ取りにばかり取られる
・グレが見えていても食わない

こうした“スカ”が続くため、グレ釣りは難易度が高いと感じられるのです。


■ 対策:どうすればタナのブレに対応できるか?

● 0.5ヒロ単位で調整するのが基本

グレ釣りにおけるタナ合わせの基本は「0.5ヒロ刻みで探る」ことです。
1ヒロ(約1.5m)単位ではグレに届かないこともあるため、繊細な調整が不可欠です。

● 浮力調整と潮の観察がカギ

ウキの浮力やガン玉の重さを変えることで、仕掛けの沈下速度と層を変えることができます。
また、潮のヨレやサラシの下はグレがつきやすいため、視覚的に潮を見る力も重要です。

● グレが上ずるタイミングを狙う

日が陰る時間帯、潮止まり直前、撒き餌が効いてきたタイミングなどは、グレが浮きやすいチャンスです。
そのタイミングを逃さず、一気に表層~中層で勝負をかけることで釣果が上がる可能性も高まります。


■ まとめ:グレの行動は“合理的”だった

グレが海底から海面までの広い層を泳ぐのは、決して気まぐれではありません。
そこには、

・警戒回避
・潮読み
・エサ取り対策
・群れ内競争回避

といった高度な戦略が組み込まれた行動パターンがあるのです。

つまり、グレは極めて“知的”な魚だと言えます。

だからこそ、攻略する楽しみもまた深く、**「知的ゲームとしての釣り」**に夢中になる人が多いのです。

グレが海底から海面までの広い層を泳ぐのは、決して気まぐれではありません。
そこには、
・警戒回避
・潮読み
・エサ取り対策
・群れ内競争回避
といった高度な戦略が組み込まれた行動パターンがあるのです。釣太郎

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