魚を釣ったり、鮮魚売り場で購入する際、
「口が開いていて、エラが張っている魚」を見たことはありませんか?
それ、実は「死後硬直」のサインかもしれません。
本記事では、
・魚がなぜ口やエラを開くのか?
・それが示す鮮度の状態とは?
・釣り人や料理人が知っておきたい判断基準
について詳しく解説していきます。
死後硬直とは何か?
死後硬直(しごこうちょく)とは、
魚が死んだ後に筋肉が一時的に硬くこわばる現象のことです。
これは筋肉中のATP(アデノシン三リン酸)が分解され、
カルシウムが筋繊維に蓄積することで引き起こされます。
魚の死後硬直のサインとは?
死後硬直が始まると、魚の身体は以下のような変化を見せます。
| 見た目の変化 | 意味 |
|---|---|
| 口が開いて閉じない | 顎の筋肉が硬直し、閉じられない状態 |
| エラが張ったまま動かない | 呼吸筋が固まり、エラが開いたまま固着 |
| 体が反る・曲がらない | 背筋や腹筋が硬直している証拠 |
つまり、口とエラが開いたままの魚は、死後硬直中か、すでに硬直から解けた状態である可能性が高いのです。
死後硬直の進行と鮮度の関係
魚の死後硬直は、種類や水温によって変わりますが、以下のような流れで進行します。
-
死後0〜1時間
⇒ 口は閉じ、体も柔らかい。鮮度MAX! -
死後1〜6時間
⇒ 口・エラ・体が硬直し始める。刺身向きのピーク -
死後6〜12時間
⇒ 完全に硬直。エラ・口が開いて固定。火を通す料理に最適 -
死後12時間以降
⇒ 硬直が解けて柔らかくなるが、鮮度は劣化に向かう
つまり、「口が開き、エラが張っている状態」は、死後中期〜後期と判断されます。
鮮度を保つために知っておくべきこと
① 死後硬直を遅らせるには?
・釣ったらすぐに血抜きと締めを行う
・海水氷で冷やす(真水よりも効果的)
・内臓処理を早めに済ませる
冷却によって代謝が低下し、ATPの消費が遅くなることで、硬直の発生を遅らせることができます。
② 死後硬直が解けた魚は不味いのか?
答えは「必ずしもそうではない」です。
・硬直後に適度に熟成させることで旨味成分(イノシン酸など)が増える
・タイミングを誤ると、鮮度が落ちて臭みが出る
料理法によって「締めたてがベスト」「1日寝かせた方が旨い」など、適切な判断が必要です。
魚の鮮度を判断するチェックリスト
| チェック項目 | 鮮度が良い状態 |
|---|---|
| 目の透明感 | 透き通って黒目がくっきり |
| エラの色 | 鮮やかな赤色 |
| 体の硬さ | 適度なハリがある |
| 口の状態 | 自然に閉じている |
| におい | 生臭さがなく、海の香りがする |
口が開きっぱなし、エラが膨らんで動かない場合は、すでに死後硬直済みの可能性が高いです。
まとめ
・魚の「口が開いている」「エラが張っている」状態は、死後硬直の兆候
・釣ってすぐの魚は口が閉じており、柔らかい
・硬直の進行は時間・温度・処理方法で変わる
・料理に合ったタイミングを見極めるのが美味しく食べるコツ
釣り人も、料理人も、死後硬直=鮮度指標のひとつとして理解しておくことが重要です。
新鮮な魚を美味しくいただくために、ぜひこの知識を活かしてください!


