■ 魚の身質はなぜ違うのか?
魚の身の色や味わいは、主に「ミオグロビン」という色素タンパク質の量で決まります。
このミオグロビンは酸素を筋肉内に蓄える働きがあり、泳ぎ方と密接に関係しています。
| ミオグロビン量 | 主な魚の動き |
|---|---|
| 少ない(白身魚) | じっとしている、瞬発力型 |
| 多い(赤身魚) | 常に泳ぎ続ける回遊型 |
つまり、「運動量=身の色」と覚えるとイメージしやすいです。
■ 【白身魚】の特徴と代表魚
■ 特徴
・身は透明感がある白色
・脂があってもさっぱりした甘み
・筋肉が柔らかく上品
・熟成向き
・加熱料理にも相性抜群
白身魚は筋肉に色素がほとんど含まれないため、刺身にしてもピンクがかった白さが際立ちます。
■ 代表魚
・マダイ
・ヒラメ
・イサキ(麦わらイサギ含む)
・カサゴ(ガシラ)
・フグ
・ホウボウ
・キジハタ(アコウ)
釣り人にはおなじみのターゲットが多いですね。
刺身、塩焼き、煮付け、唐揚げ、鍋物まで幅広く美味しく食べられるのが白身魚の魅力です。
■ 釣ったあとの保存ポイント
・釣った瞬間にしっかり血抜き
・海水氷で急速冷却
・1〜3日寝かせて熟成刺身が極上
■ 【赤身魚】の特徴と代表魚
■ 特徴
・身は濃い赤色〜濃いピンク色
・脂が多く濃厚な旨み
・血合い部分も多い
・生食向き、熟成はやや短命
・運動量が多いため筋肉がしっかりしている
赤身魚はミオグロビンが豊富。
回遊性が高く、広い海を泳ぎ回る魚が多いです。
■ 代表魚
・マグロ(クロマグロ、キハダマグロ、メバチマグロなど)
・カツオ
・ブリ(養殖は中間寄り)
・ソウダガツオ
・サバ
寿司ネタでも人気の高い赤身魚たち。
脂の乗った「トロ」は高級食材としても有名です。
■ 釣ったあとの保存ポイント
・しっかり血抜きと神経締め
・鮮度維持が命
・できるだけ早めに食べる(熟成は短期間)
■ 【中間型(淡赤身魚)】の特徴と代表魚
ここが意外と知られていない部分です。
白身魚でも赤身魚でも分類しにくい魚が実は多く存在します。
■ 特徴
・白身寄りだが、薄く赤身の要素も含む
・脂の乗りが良く旨みが強い
・身にピンク〜薄赤色の透明感がある
・適度な熟成が旨さを引き出す
・血合いがしっかりしており、ややコクがある
■ 代表魚
・カンパチ
・ヒラマサ
・シマアジ
・カツオの若魚(スマガツオなど)
・ハマチ(天然もの)
これらは白身魚より旨みが濃く、赤身魚よりもクセが少ない非常にバランスの良い魚です。
養殖もののブリなどは「中間寄り」と考えられることもあります。
■ 釣ったあとの保存ポイント
・神経締め、血抜きが重要
・熟成は2〜5日程度が目安
・寝かせると脂の甘みと旨みが倍増
■ 【分類まとめ表】
| 分類 | 特徴 | 代表魚 | 熟成期間 |
|---|---|---|---|
| 白身魚 | 透明感、甘み、さっぱり | マダイ・ヒラメ・イサキ | 1〜3日 |
| 中間身 | 脂乗り、旨み強い、血合い適度 | カンパチ・ヒラマサ・シマアジ | 2〜5日 |
| 赤身魚 | 濃厚、血合い多い | マグロ・カツオ・ブリ | 0〜2日 |
■ 釣り人・料理人が使い分ける理由
● 釣り人にとって重要
・釣行時のターゲット選び
・釣った後の処理方法
・保存期間の目安
● 料理人にとって重要
・刺身や寿司ネタの仕込み日数
・寝かせ方による味の変化
・提供タイミングの見極め
白身魚は熟成させるほど旨みが増す一方、赤身魚は寝かせすぎると鉄っぽさや酸化臭が出やすくなるため、仕込み方法がまったく異なります。
■ 実はスーパーや市場では「3分類」が主流
魚屋や市場関係者も、現場では「白・中間・赤」の三段階で分類して扱うのが一般的です。
その方が販売時の説明がしやすく、お客さんもイメージしやすいからです。
特に中間身にあたる「カンパチ」「シマアジ」「ヒラマサ」などは、料理屋でも高級白身魚と並ぶ人気を誇ります。
まさに「いいとこ取りの身質」と言えます。
■ まとめ:魚は白身・赤身の2つに収まらない!
結論を整理します。
・魚は単純に白身と赤身の2種類だけではない
・**中間型(淡赤身魚)**という重要なグループがある
・それぞれの特徴を知れば、釣りも食事ももっと楽しくなる
釣り人なら釣った瞬間から
「これは白身だな」「これは中間型だな」と自然に見分けがつくようになると、
その後の保存や食べ方が一気にレベルアップします。
ぜひ今回の知識を活かして、釣り場・キッチン・食卓で「魚の奥深さ」を堪能してみてください!


