養殖ってどうやってるの?「小割(こわり)」って何?【海上養殖の基本をわかりやすく解説】

日本のスーパーで見かけるブリやタイの多くは「養殖もの」。

でも、「どうやって海で養殖してるの?」と聞かれると、答えに詰まる人も多いはず。

そこで今回は、**海上養殖の基本構造「小割(こわり)」**について、釣り人や一般の方にもわかりやすく解説します。


● そもそも「小割(こわり)」って何?

小割(こわり)とは、海に浮かべた魚の飼育スペース=生けすのこと。

木や鉄、発泡素材などで作られた**「いかだ(養殖筏)」に複数の枠を並べ、その中にネットで囲った養殖スペースを作ります。**

このひとつひとつの区画が「小割」です。

▼ 小割の特徴

・正方形や長方形の枠に、網を垂らした形状
・海に浮かび、潮の流れを取り入れながら魚を育てる
・1つの筏に6〜20個ほどの小割が設置されるのが一般的


● 小割はどんな魚を育てるの?

代表的なのは以下の魚種です。

魚種 特徴
ブリ・カンパチ 出世魚で人気。回遊性が強いため運動量のある小割が必要
マダイ 養殖の主力。食味が安定し高値で取引される
トラフグ 高級魚。毒の管理も含め小割内で徹底管理される

● 小割のメリットは?

① 天然の海水をそのまま使える

水温や塩分濃度が自然に近いため、魚にとってストレスが少ない。

② 水の流れで汚れがたまりにくい

網目からフンやエサの残りが流れ出すため、陸上水槽よりも清潔に保ちやすい。

③ サイズ・数・水深が調整しやすい

魚の種類や成長に応じて小割の大きさや深さを変えることが可能。


● でも、小割にも課題がある

台風や高波で網が破れ、魚が逃げることがある
フジツボや海藻が網に付着し、水通しが悪化
密飼い(過密養殖)による病気の拡大リスク

これらの課題を解決するため、定期的な網の交換や薬浴処理、給餌量の管理などが重要になります。


● 一般の人に誤解されやすいポイント

❌「海のいけすって天然と同じだから、養殖じゃないんじゃ?」
→ ✅いいえ。人の手でエサを与え、病気を管理している時点で「養殖」です。

❌「天然魚と混ざって泳いでるんじゃないの?」
→ ✅基本的に網で完全に囲われているため、外には出られません。


● まとめ:海の中にある「見えない工場」=小割

・小割(こわり)は、海に浮かべた生けす=養殖スペースの単位
・天然海水と潮流を活かしながら、効率的に魚を育てられる
・魚種や成長段階に応じて構造や管理方法が変わる
・自然の中にあるけれど、しっかり人の手が入った**“海の工場”**

次回スーパーでブリやマダイを見かけたら、「この魚も小割で育ったのかな?」と想像してみてください。

海の上では、見えないところでたくさんの人の努力と工夫が詰まっているのです。

養殖ってどうやってるの?「小割(こわり)」って何?【海上養殖の基本をわかりやすく解説】釣太郎

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