近年、南紀地方の釣り人や魚市場で「よく見るハタ」といえば──
そう、**オオモンハタ(大型のモンハタ)**です。
・ルアーにも好反応
・船釣りでも堤防からでも釣れる
・味も良く、刺身や煮つけで人気
なぜここまで南紀で数が多いハタ類になっているのか?
その理由を、生態・環境・近年の傾向から解き明かします。
■ オオモンハタとは?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Epinephelus coeruleopunctatus |
| 通称 | モンハタ、テンジクハタと混同されることも |
| 特徴 | 全身に茶色の斑点、最大60cm以上に成長 |
| 味 | 白身で上質、クセが少ない |
| 主な釣法 | ジギング・タイラバ・スロージグ・泳がせ釣り |
■ 南紀地方にオオモンハタが多い理由とは?
① 黒潮の暖流による好環境
南紀は黒潮が直接当たる温暖な海域。
オオモンハタは熱帯〜亜熱帯性の魚であり、黒潮域での水温(20〜28℃)が最も生息に適しているとされています。
▶ 年間を通して温かい海水が流れ込み、オオモンハタにとって理想的な繁殖環境が整っています。
② 岩礁帯・瀬周りが豊富
オオモンハタは、岩礁帯・沈み瀬・テトラポッド周りを好む魚です。
南紀は地形的に岩礁・起伏のある海底が多く、ハタ類の隠れ場所が豊富。
▶ 特に白浜〜串本エリアの沖磯〜ボートエリアは、格好の棲み処。
③ 小魚が豊富=捕食対象が多い
オオモンハタは肉食魚で、小魚(イワシ・アジ・ウリボウなど)を積極的に捕食します。
南紀の海は、春〜夏にかけて小魚が大量発生するエリア。
▶ 餌となるベイトが豊富なため、オオモンハタの増殖・定着が加速していると考えられます。
④ 近年の温暖化で分布北上中
元々は奄美・沖縄・九州南部が主な分布だったオオモンハタ。
近年の海水温上昇によって、分布が紀伊半島以北まで拡大しており、南紀がその“最前線”に位置しています。
▶ すでに大阪湾・淡路島沿岸でも釣果報告あり。
⑤ 他のハタ類(マハタ・アカハタ)よりも繁殖力が強い?
・オオモンハタは早熟(1〜2歳で性成熟)
・一度に数万~数十万個の卵を放出する
・外敵が少なく、釣り圧にも比較的強い
これにより、生息数の増加スピードが他のハタ類より早いと推定されます。
■ 釣り人向け!オオモンハタが狙えるポイント例【南紀】
| エリア | ポイント | 釣法 |
|---|---|---|
| 白浜町 | 日置沖・江須崎沖 | ジギング・タイラバ |
| 串本町 | 出雲沖・潮岬南 | スロージグ・泳がせ |
| すさみ町 | 江住・見老津沖 | 根魚ジグ+ベイト反応打ち |
▶ 堤防周辺でも「豆オオモンハタ」が夏〜秋にヒットする例あり。
■ まとめ:オオモンハタが南紀で増えたのは“環境と時代”の必然
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 水温 | 黒潮の暖かい水温が適している |
| 地形 | 岩礁・瀬が多くて棲みやすい |
| ベイト | 餌となる小魚が豊富 |
| 繁殖力 | 成熟が早く、卵の数も多い |
| 気候変化 | 温暖化で生息域が北へ広がっている |
オオモンハタは南紀の「新たな主役」
・釣って楽しい
・食べておいしい
・年中狙える
だからこそ、**持続可能な釣り(リリースやサイズ制限)**を意識して楽しんでいきたいですね。


