◆魚の鮮度を保つ冷却方法には2パターンある
釣り人にとって「魚の鮮度を保つ」ことは、釣果の質を左右する最重要ポイントの一つです。
その魚の冷却方法には、主に次の2パターンがあります。
・① 氷だけで冷やす方法(ドライ冷却)
・② 氷+海水で冷やす方法(アイススラリー冷却)
どちらも見た目は「魚を氷で冷やす」行為に見えますが、魚へのダメージ・冷却スピード・鮮度保持力に明確な違いがあるのをご存じでしょうか?
今回はこの2パターンの違いと、それぞれのメリット・デメリット、さらに「真水はタブーなのに真水氷はOKなの?」という釣り人なら一度は疑問に思う点も詳しく解説します。
◆氷だけで冷やす(ドライ冷却)とは?
これは一般的なクーラーボックス内に氷を入れ、その上に魚を直接のせる方法です。
釣り初心者にも手軽で、よく使われています。
メリット
・手軽に準備できる
・氷が溶けにくいため、長持ちしやすい
・クーラー内が水浸しにならない
デメリット
・魚体が局所的に凍傷しやすい(表面のドリップが出やすくなる)
・冷却効率が低い(氷が魚全体に密着しない)
・魚が暴れたままの場合、体表を傷つける恐れあり
◆氷+海水で冷やす(アイススラリー冷却)とは?
氷に**海水を加えることで冷却スラリー(氷海水)**を作り、その中に魚を沈める方法です。
近年、プロの漁師や目利きの釣り人がこぞって採用する最強の冷却法です。
メリット
・魚全体が均一に冷えるため、素早く内臓温度まで冷却できる
・氷水に浮かせることで魚体へのダメージが極小
・ドリップの発生が少なく、鮮度が長持ちする
・神経締めとの相性も抜群
デメリット
・氷の消費が早く、こまめな補充が必要
・海水を持ち込むか、現場でくみ上げる必要がある
◆「真水はタブー」なのに「真水氷はOK」なのか?
多くの釣り人が聞いたことがあるでしょう。
「魚は真水に触れるとダメになる」
「海水魚は真水に弱い」
これは事実です。
魚の表皮やエラ、粘膜は海水の塩分濃度(約3.5%)に適応しており、真水に触れると細胞が膨張・破裂しやすくなり、鮮度劣化や変色の原因になります。
では、真水を凍らせた「真水氷」はどうでしょうか?
答え:OK。ただし「濡らさない前提」での使用に限る
氷は凍っている状態では魚に「水」として作用しません。
そのため、魚体が直接濡れず、氷の上に置く形で使うなら問題はありません。
しかし、真水氷が解けて水分が魚体に触れればアウトです。
つまり、
・「真水氷+魚が濡れない使い方」→◎
・「真水氷+魚が濡れて真水に浸かる」→×
海水魚を冷やすときは、「海水氷」や「海水+氷」の使用が最も安全と覚えておきましょう。
◆釣り人におすすめの冷却スタイルまとめ
| 冷却方法 | 鮮度保持力 | 冷却スピード | ダメージ | 氷のもち | 理想的な使用シーン |
|---|---|---|---|---|---|
| 氷だけ | △ | △ | × | ◎ | 氷が多く海水が準備できない場面 |
| 氷+海水 | ◎ | ◎ | ◎ | △ | 高温時・高級魚・長時間保管時に最適 |
| 真水に浸すだけ | × | × | × | △ | 絶対に避けたいNG例 |
◆まとめ:海水魚には「氷+海水」が最強の冷却法!
魚の冷却は、「ただ冷やす」だけではなく、冷却の質=鮮度保持の結果に直結します。
特に夏場や長距離移動時、釣った魚を美味しく食べたいなら、「氷+海水」のスラリー冷却は欠かせません。
そして、「真水はタブーだけど真水氷はOK」というのは氷が直接溶けて魚に触れないことが前提です。
釣果を台無しにしないためにも、冷却の正しい知識と準備を怠らず、鮮度抜群の魚を自宅に持ち帰りましょう!


