寒グレと言えば、パンパンに張ったお腹。
そして、その中身と言えば「白子」です。
とろけるような食感、濃厚な旨味。
「白子ポン酢のために寒グレを釣る」という人がいるのも納得の美味さです。
しかし、捌いてみて「真子(卵)」だった時、少しガッカリしていませんか?
「あぁ、メスか…白子じゃなかった…」
なんて溜息をつくのは、あまりにも勿体ない。
実は、寒グレの真子は、白子とはまた違ったベクトルで「冬の最強珍味」になり得るポテンシャルを秘めています。
今回は、白子の影に隠れがちな「真子」の魅力を、釣り人目線で徹底解説します。
1. そもそも「白子」と「真子」の違いとは?
ご存知の通り、白子は精巣(オス)、真子は卵巣(メス)です。
寒グレのシーズン(1月〜2月)は、まさに産卵期直前。
栄養をたっぷり蓄え、どちらもパンパンに膨れ上がっています。
オスの白子は、クリーミーで濃厚な脂の塊のような旨味。
対してメスの真子は、粒立ちの良い食感と、噛むほどに広がる奥深いコクが特徴です。
2. なぜ「白子」ばかりもてはやされるのか?
理由は簡単で、「希少性」と「わかりやすい脂の美味さ」です。
白子はサッと湯通ししてポン酢で食べるだけで、高級料亭の味になります。
口に入れた瞬間のインパクトが強いのです。
また、産卵期のメスは卵に栄養を全振りするため、身の脂が落ちやすい(身の味が落ちる)と言われることも、メスが敬遠される理由の一つかもしれません。
しかし、それはあくまで「身(刺身)」の話。
「臓器」としての美味さは、真子も負けていません。
3. 真子(卵)の真骨頂は「煮付け」にあり
白子が「生(刺身・ポン酢)」の王様なら、真子は「加熱」の女王です。
真子を最も美味しく食べる方法、それは間違いなく「煮付け」です。
醤油、砂糖、みりん、酒、そして生姜。
甘辛い煮汁でコトコト煮込むと、真子に魔法がかかります。
火を通すと花が咲いたように広がり、ホロホロとした粒感が出る。
その一粒一粒に煮汁が染み込み、噛むと「プチプチ」「ホクホク」とした食感が楽しめます。
白子には出せない、あのご飯が進む「おかず力」は、真子の独壇場です。
4. 究極の珍味「カラスミ」風にも
少し手間はかかりますが、塩漬けにして干せば、グレの真子で「カラスミ風」を作ることも可能です。
ボラのカラスミほど巨大ではありませんが、その凝縮された旨味は酒の肴に最高。
これを薄くスライスして大根と合わせたり、パスタに散らしたり。
釣り人しか味わえない、贅沢な時間の使い方がここにあります。
まとめ:オスもメスも、海からの贈り物
白子が入っていたら、濃厚なポン酢で乾杯。
真子が入っていたら、甘辛い煮付けで白飯をかきこむ。
どちらが当たっても「大当たり」なのです。
「ちぇっ、メスか」なんて言わず、「お、今夜は煮付けだな」と喜んであげてください。
命をいただく釣りだからこそ、白子も真子も、余すところなく美味しく頂きましょう。
釣太郎は、皆様の寒グレ攻略と、その後の食卓まで応援しています。

