釣りたての魚をそのままクーラーボックスに入れていませんか?
実はその行為、魚の鮮度を一気に落とす原因になっているかもしれません。
今回は、釣った魚の体温がクーラー内の温度に与える影響と、鮮度を保つための正しい冷却方法について、科学的視点から解説します。
なぜ「そのままクーラーに入れる」のが危険なのか?
釣り上げたばかりの魚の体温は、外気温とほぼ同じかそれ以上。
特に夏場や日差しの強い日は、魚の体表温度が30℃以上になることもあります。
この高温の魚を氷や保冷剤で冷やしたクーラーに直接入れると、クーラー内の温度が一気に上昇。
たとえば、5匹のアオリイカ(各500g)を一度に入れた場合、クーラー内の温度が2〜4℃上昇するというデータもあります。
この温度上昇がもたらすのは:
- 細菌の繁殖スピードの加速
- 筋肉内酵素の活性化による自己消化の進行
- ドリップ(旨味成分)の流出増加
つまり、鮮度・味・安全性すべてが劣化してしまうのです。
鮮度を守る!正しい冷却ステップ
では、どうすれば魚の体温による温度上昇を防げるのでしょうか?
以下のステップを実践することで、クーラー内の温度を安定させ、鮮度を長時間キープできます。
① 血抜き・神経締めを素早く行う
釣り上げた直後に血抜きと神経締めを行うことで、体温の上昇を抑えつつ、腐敗の進行を遅らせることができます。
② 一時的に海水で冷やす
締めた魚はすぐに海水を入れたバッカンやバケツで5〜10分冷却。
これにより、魚体の温度を下げてからクーラーに移せます。
③ クーラー内は氷と海水で「氷締め」状態に
氷だけでなく、海水を加えて氷水にすることで冷却効率がアップ。
魚全体を包み込むように冷やせます。
④ 魚はビニール袋やジップロックで個別に包む
直接氷水に触れさせると、身が水っぽくなることも。
袋に入れてから冷やすと、ドリップの流出も抑えられます。
まとめ:魚の体温は「見えない敵」
釣った魚の体温は、見た目ではわかりませんが、クーラー内の温度と鮮度に大きな影響を与える要因です。
「釣ったらすぐクーラー」ではなく、「締めて冷やしてからクーラー」が鉄則!
釣果を最高の状態で持ち帰るために、冷却のひと手間を惜しまないことが、真の釣り人のこだわりです

