「今日のカツオ、もちもちで最高!」 「あれ、今日のはなんか水っぽいし生臭い……」
食卓でこんな経験はありませんか?
回遊魚であるカツオは、群れや個体によって脂の乗りが全く違います。
また、非常に足が速い(傷みやすい)魚であるため、鮮度の見極めも味に直結します。
どうせ食べるなら、口の中でとろけるような「当たり」を引きたいもの。
釣り人や魚屋さんが実践している、美味しいカツオを見抜く3つのポイントをご紹介します。
1. 【一尾選び】見るべきは「背中の青さ」と「お腹の張り」
もし丸ごと一匹を選ぶなら(あるいは釣り場でキープする個体を選ぶなら)、以下の点に注目してください。
① 「砲弾型」で下腹が張っているか
最も重要なのは体型です。
スマートで細長いカツオよりも、ラグビーボールや砲弾のように丸々としていて、
特にお腹の部分が下に張り出しているものを選びましょう。
ここが張っている個体は、内臓脂肪だけでなく身にも脂が回っている証拠です。
② 背中の色が「深い青緑色」で光沢があるか
新鮮なカツオの背中は、宝石のような深い青緑色をしており、表面に艶(テカリ)があります。
鮮度が落ちると、この色が褪せてきて、全体的に白っぽく、あるいは乾いたような質感になります。
③ 縞模様は「消えている」方がいい?
釣り上げた直後のカツオは興奮して腹に縞模様が浮き出ますが、死ぬと一度消えます。
店頭に並んでいる状態で縞模様がくっきり残っているものは、死後かなりの時間が経過しているか、
処理が不十分だった可能性があります(※例外もありますが、基本は背中の輝きを優先しましょう)。
2. 【切り身選び】「血合い」と「透明感」が命
スーパーなどでサク(ブロック)や刺身を買う場合は、断面が見えるので判断しやすくなります。
① 血合いが「鮮やかな赤色」をしているか
カツオの鮮度が一番現れるのが「血合い(身の黒っぽい部分)」です。
ここが**鮮やかなルビー色(濃い赤色)**であれば新鮮です。
時間が経つと酸化して、どす黒い茶色や黒色に変色します。
血合いが黒ずんでいるものは、生臭みが出ている可能性が高いので避けましょう。
② 身に「透明感」があるか
美味しいカツオの身は、飴色のような透明感があります。
白っぽく濁っているものや、ドリップ(赤い汁)が出ているものは、解凍品であったり鮮度が落ちていたりするため、食感が悪くなります。
③ 虹色に光っているものは注意
切り身の表面がオーロラのように虹色に光っていることがあります。
これは脂が乗っている証拠の場合もありますが、一般的には鮮度低下や包丁の切れ味不足による「光の回折現象」であることも多いです。
あえて選ぶ必要はなく、しっとりと濡れたような質感のものを選ぶのが無難です。
3. 南紀のブランド「ケンケン鰹」と「モチ鰹」
ここ和歌山・南紀エリアには、他では味わえない特別なカツオが存在します。
ケンケン鰹(ケンケン漁)
一本釣りされたカツオを、その場ですぐに活け締め・血抜きし、氷水で急冷して持ち帰る漁法です。
身焼け(体温上昇による身の劣化)がなく、鮮度が抜群。 スーパーのカツオとは別次元の、透き通るような味を楽しめます。
モチ鰹(死後硬直前)
釣り上げてから数時間以内の、死後硬直が始まる前のカツオのこと。
まるでつきたてのお餅のような、弾力のある「モチモチ」とした食感は、釣り人か産地の人しか味わえない特権です。
まとめ:カツオは「目」で味わう
美味しいカツオを選ぶ合言葉は、**「丸い体、青い背中、赤い血合い」**です。
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丸ごと買うなら:下腹がパンパンに張った砲弾型。
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切り身で買うなら:血合いが黒ずんでいない、透明感のある赤。
これだけ覚えておけば、スーパーでの買い物も、釣った魚の選別も迷いません。
特にこれからの季節、脂の乗った「戻り鰹」や、さっぱりとした「初鰹」など、
季節ごとの味の違いを楽しむためにも、ぜひ厳しい「目利き」で最高のハズレなしカツオを選んでください。

