【南紀の寒アジ】40cm級(ギガアジ)は小アジの群れに混じる?サイズ別「群れの構造」と「混泳」の真実

「サビキで小アジを釣っていたら、いきなり強烈な引き込みでハリスを切られた」

冬の南紀ではよくある話ですが、これこそがデカアジの仕業です。

では、40cm級の怪物は、20cm級の群れの中に紛れ込んでいるのでしょうか?

結論から言うと、**「基本的には別行動だが、同じポイントの『層(タナ)』違いで共存している」**が正解です。

これには、魚の遊泳能力と食性が深く関係しています。

1. 「サイズが違うと混じらない」が原則

魚の世界には**「泳ぐスピードが同じサイズの個体同士で群れを作る」**という鉄則があります。

  • 20cmのアジ40cmのアジでは、泳ぐ速さも一瞬の瞬発力も段違いです。もし一緒に行動したら、小さい方はついていけず、大きい方はペースが乱されます。

  • 食性の違い: 20cm級はプランクトンを追いますが、40cm級になると小魚(シラスやキビナゴ)やカニなどの底生生物を捕食する「フィッシュイーター」に近い性格になります。

そのため、これらが完全にミックスされて一つのボール状の群れになることは、まずありません。

2. 40cm、30cm、20cmの関係図

では、現場の海の中はどうなっているのか?南紀の深場や磯周りをイメージして解説します。

ケース①:20cm級と30cm級の関係(上下の分離)

最もよくあるパターンです。

  • 上層〜中層: 20cm級の数千匹の大群が活発に泳ぎ回っています。コマセに一番早く反応します。

  • 底層(ベタ底): その群れの**「真下」**、海底スレスレに30cm級(尺アジ)の群れ(数十匹単位)が控えています。

  • 攻略法: 20cmが釣れ続くときは、仕掛けが底まで落ちていません。重いオモリで一気に小アジの層を突破し、底に潜む尺アジの層へダイレクトに届ける必要があります。

ケース②:30cm級と40cm級の関係(ボスと親衛隊)

ここは非常に微妙な関係です。

  • 群れの構成: 30cm後半〜40cmクラスになると、群れの単位は**「数匹〜10匹程度」**まで激減します。

  • 混泳の可能性: 30cmの群れの中に、40cmが混じることは**「あります」。

    ただし、40cmクラスは警戒心が最強レベルなので、群れの中でも「最も障害物寄り」や「最も暗い場所」**に陣取っています。

  • 釣れる順番: 先に警戒心の薄い30cmが食ってきます。40cmは、場が荒れる前の「最初の一投」か、コマセが効ききった「最後の掃除役」として食ってくることが多いです。


3. サイズごとの「群れ」の規模(数)

40cmのアジを狙うなら、「入れ食い」を期待してはいけません。

サイズごとの群れの規模を知っておきましょう。

サイズ 呼び名 群れの規模 行動パターン
〜20cm 小アジ・中アジ 数千〜数万匹 大きな塊で回遊。我先にとエサを奪い合う。
30cm前後 尺アジ 数十〜百匹 帯状になって回遊、または根周りに滞留。
40cm前後 ギガアジ 数匹〜十数匹 ほぼ単独行動に近い少数精鋭。 根に執着する。
50cm以上 テラアジ 1〜2匹(孤独) 完全にヌシ。滅多に群れない。

4. なぜ「40cm」は釣れないのか?

「30cmは釣れたのに40cmは釣れない」のは、運だけではありません。

  1. 30cmの群れにエサを取られている

    40cmの口元にエサが届く前に、数が多く動きの速い30cmクラスが食べてしまっています。

  2. 共食いのリスク

    実は、40cmクラスのアジにとって、10cm程度の豆アジは「エサ」です。しかし、20cm〜25cmクラスのアジは「邪魔者」です。

    中型アジの大群がいる場所を、40cm級は嫌って避ける傾向があります。「アジが全く釣れない(小アジさえいない)」場所で、突然ドカンと40cmが来るのはこのためです。

まとめ:デカいアジほど「孤独」で「底」にいる

南紀で40cmオーバーを狙うなら、以下のイメージを持ってください。

  • 20cmの群れの下に30cmがいる。

  • 40cmは、そのさらに奥、シモリ(岩)の陰に数匹だけで潜んでいる。

  • 小アジが騒いでいるうちは、40cmは出てこない。

小アジや中アジが釣れ盛っている時こそ、あえて少しポイントを外して「暗闇」や

「潮のヨレの深部」を狙ってみてください。

群れから離れた「はぐれアジ」のように見える影こそが、歴戦の40cmオーバーかもしれません。

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