12月も後半に入ったにもかかわらず
各地でカツオが釣れ始めたという情報が出ています。
本来カツオは
春から秋にかけての魚
という認識を持つ釣り人がほとんどでしょう。
それだけに
「これは異常だ」
「地球温暖化の影響ではないか」
と感じるのは自然なことです。
では
この現象は本当に異常なのか。
それとも
カツオの生態を知れば説明がつく現象なのか。
今回は
水温
潮流
ベイト
この3つの視点から
12月カツオの正体を整理していきます。
カツオは水温だけで動く魚ではない
まず最初に結論から言います。
12月のカツオ出現は
「水温だけ」を見れば異常です。
しかし
「潮流とベイト」を含めて考えると
必ずしも完全な異常とは言い切れません。
カツオは
回遊魚の中でも極めて高速で移動する魚です。
そして
居心地の良い水温帯を
自ら探して泳ぎ続けます。
カツオが好む水温は
おおよそ18〜26℃。
ただし
これは「定住できる水温」であり
短期間であれば
それ以下の水温にも普通に入ってきます。
つまり
水温が下がったから
即いなくなる魚ではない
ということです。
冬でも黒潮が近ければ話は別
12月にカツオが釣れる最大の要因。
それは
潮流
特に
黒潮の位置です。
黒潮は
巨大な温水のベルトのような存在です。
冬場でも
黒潮の本流や分流が接岸すると
その周辺だけ
水温が2〜4℃高くなります。
この
「海の中の温度差」
こそが重要です。
カツオは
広い海全体の平均水温ではなく
流れに乗った暖かい帯
を移動します。
たとえ12月であっても
黒潮が近く
潮が効いていれば
カツオが入ってきても何も不思議ではありません。
カツオ回遊の本当のスイッチはベイト
もう一つ
非常に重要な要素があります。
それが
ベイト
つまりエサです。
カツオは
ベイトがいない場所には
絶対に長居しません。
逆に言えば
水温が多少低くても
ベイトが濃ければ
突っ込んできます。
12月でも残りやすいベイトには
以下があります。
・小型イワシ
・キビナゴ
・マイワシの若魚
・シラスの群れ
これらが
黒潮系の潮に乗って沿岸に寄ると
カツオも一緒に入ってきます。
つまり
「カツオが来た」のではなく
「エサが来たから付いてきた」
という現象です。
温暖化の影響はあるのか
ここで
多くの釣り人が気になる
温暖化についてです。
結論から言えば
影響はあります。
ただし
「直接的」ではありません。
温暖化によって起きているのは
以下の変化です。
・黒潮の蛇行や変動が大きくなった
・暖水が残りやすくなった
・ベイトの南下が遅れている
これらの結果として
カツオが
「例年より遅くまで残る」
という現象が起きています。
つまり
温暖化は
カツオを12月に呼んでいるというより
海の季節感をズラしている
と考える方が正確です。
今回の12月カツオは異常か
整理します。
今回の現象は
単独では説明できません。
水温
潮流
ベイト
この3つが
たまたま重なった結果です。
・黒潮が近い
・潮が動いている
・ベイトが残っている
この条件が揃えば
12月でも
カツオは普通に現れます。
ただし
それが
毎年当たり前になるかと言えば
まだ分かりません。
今は
「起こりやすくなってきた段階」
と言えるでしょう。
釣り人が知っておくべきポイント
最後に
釣り人目線で重要なことをまとめます。
冬にカツオ情報が出たときは
水温だけを見るのはNGです。
必ず
・黒潮の位置
・潮の動き
・ベイト情報
この3点を確認してください。
特に
「水温が低いから無理」
と決めつけるのは
今の海では危険です。
海は
確実に変化しています。
そして
その変化を理解した釣り人だけが
「異常」を
「チャンス」に変えられます。
要約
12月にカツオが釣れるのは
確かに昔なら異常でした。
しかし現在は
潮流とベイトの影響により
説明がつく現象です。
温暖化は
直接ではなく
間接的に海のリズムを変えています。
カツオは
水温ではなく
流れとエサで動く魚。
これを理解することが
これからの釣りでは
何より重要になります。

