● まず大前提
・冬の海水温(10〜14℃前後)は、数分で意識を失うレベル。
・泳いで陸にたどり着けると考えるのは非常に危険。
・体温低下(低体温症)のスピードが陸とは比較にならないほど速い。
・落ちた瞬間、一番最初に来るのは「冷水ショック」。
・まず 呼吸を確保し、慌てないことが鍵。
● 海に落ちた瞬間の正しい行動
① 顔を水から上げ、深呼吸する
・冷水に触れると過呼吸になりやすい。
・「ゆっくり吸って吐く」を意識。
② ライフジャケットが浮力になるので、無理に泳がない
・ジタバタすると体力を失う。
・冬の海では「浮く」ことを優先。
③ 体を丸める(胎児の姿勢:H.E.L.P姿勢)
・膝を抱え、腕を体に密着。
・体の熱が逃げにくい。
④ 助けを呼ぶ(声・手を上げる)
・泳がず、できるだけ早く見つけてもらう。
⑤ 可能なら浮遊物(クーラー・発泡ケースなど)を掴む
・釣り場には物が多いので有効。
・特に発泡クーラーは高浮力で救命になる。
● ヘルプ姿勢(H.E.L.P)
・ライフジャケットを着用している場合に有効。
・動かないことが重要。
● 複数人で落水した場合(集団姿勢)
・お互いに肩を寄せ、密着して浮く。
・体温保持効果は 単独姿勢の約2倍。
・ライフジャケットを着ていれば水温10℃でも30〜50分生存可能。
● 絶対にやってはいけないこと
・慌てて泳ごうとする
→ 体力激減。10〜20mも進めない。
・服を脱ぐ
→ 逆効果。服は保温と浮力を持つ。
・パニックになって大声を出し続ける
→ 水を飲み込み危険。
・「なんとか泳げる」と判断する
→ 冬は海水温低下により筋肉が動かなくなる。
● 陸に救助された後
・すぐに濡れた服を脱ぐ。
・タオルで体を押さえるように温める(擦らない)。
・39〜40℃程度の「ぬるめのお湯」でゆっくり加温。
・温めすぎは血圧低下を招くため危険。
・温かい飲み物(アルコールは絶対NG)を摂取。
※ 意識が朦朧としている場合は すぐに119番通報。
● 冬の釣り人が事前にできる対策
・ライフジャケットは 必ず国土交通省認定(桜マーク)付き。
・着用位置は ファスナー完全締め・腹部固定必須。
・防水スマホケースを首掛けで装備。
・落水警報付きの個人用アラームも有効。
・磯釣りは特に 単独釣行を避ける。
・長靴・防寒ブーツで釣り場を歩く際、海を背にして移動しない。
● ゴッドファーザー級の鉄則
冬の釣果より
「帰るまでが釣り」
帰れなければ意味がない。
● 最後に(一番大切なこと)
・冬は釣れる魚が美味しくなる季節。
・でも同時に 一年で最も命を落としやすい季節でもある。
・落水したら 「泳ぐな・慌てるな・浮け」。
・生き残るかどうかは、
**「落ちた後」ではなく「落ちる前の準備」**で決まります。

