時代別に見る南紀の釣果変化(1980年代〜現在)
南紀の磯釣りや船釣りでは
「昔はここでクエが釣れたんやで」
という話を年配の釣り人からよく聞きます。
クエは超高級魚であり
大型魚の王様としても知られています。
しかし近年
その姿を磯や堤防で見ることはほとんどなくなりました。
今回は
1980年代
2000年代
そして現在まで
クエ釣果がどう変化してきたのか
その背景も含めてご説明します。
1980年代
堤防からでもクエが釣れた黄金期
・クエの個体数が多かった
・沿岸の水質が安定していた
・釣り人口が少なくプレッシャーが低かった
・海底の岩礁域に十分な餌(小魚や甲殻類)がいた
・4~7kgサイズが磯釣り、岸壁などで狙えた
当時を知るベテランは
「クエ狙いやなくても釣れてきた」
「今みたいに深場に行かんでよかった」
と語ります。
2000年代
クエは深場へ移動
数は残るが沿岸から姿を消し始める
・水温変化や黒潮の流れのズレが影響
・釣り人の増加で魚の警戒心が高まる
・一部では3kg前後のクエが磯で確認されるも激減
・釣太郎でも「釣れた」情報は年1件あるかどうか
この頃から
「沖磯や船で深場狙い」が主流に。
現在
ほぼ深海対象魚
岸や浅場で釣れるのは極めて稀
・大型個体は深場(40~100m以上)へ移動
・沿岸水温が上昇傾向(温暖化)
・イカやカニなどの餌不足による環境変化
・乱獲による資源減少も考えられる
・釣果はほぼ船中心
・堤防で釣れたという話は「数十年に一度レベル」
今では
大型クエ(10kg〜30kg)は
ほぼ船釣りか活魚用筒などでの専門狙いに限定されています。
クエが釣れなくなった主な理由(まとめ)
・海水温の変化
・黒潮流路の移動
・海底環境の変化(岩場が減少)
・餌生物の減少
・沿岸の釣り人増加による警戒
・資源の慢性的減少(捕獲圧)
今クエを狙うなら?
・船釣り(底物仕掛け)
・活餌(イワシ、アジ、カサゴなど)使用
・水深50〜100m以上が目安
・夜釣りや潮変わり直後が狙い目
堤防狙いでも
「超大型イカ(アオリイカ3kg級)」をエサにした一発狙いで
極めて稀に釣れた例はありますが
現実的には船での深場狙いが基本です。
最後に
昔と今では
海の環境も魚の行動も大きく変わりました。
「昔はここでクエが釣れた」
という言葉は
南紀の海が豊かだった証拠であり
同時に釣り人が海を大切にすべきというメッセージでもあります。
今後の海を守るためにも
資源保護の意識が一層重要になってくるでしょう。

