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潮は海の“血流”と言われます。
魚は潮の動きに合わせて、
・移動距離
・捕食タイミング
・ストレス量
・警戒心
を大きく変えます。
潮が動くとは、
海中に水の流れ=エネルギーが発生するということです。
この“流れの強弱”が、魚の活性を100%左右します。
◆ 1.潮が大きく動くとき(大潮~中潮)
潮の動きは、魚の世界で言うと
「食堂が急にフル回転する状態」です。
▶ 大潮の魚の行動変化
・回遊魚の移動速度が上がる
・ベイト(小魚)が群れごと動く
・シーバスやヒラメなどが“待ち伏せ狩り”を始める
・アオリイカが急に積極的になり、追尾距離が伸びる
・グレ(メジナ)が棚から浮いてエサを拾い始める
なぜこうなるかというと、
潮が強く動くと海中で“酸素が大量に供給される”ためです。
酸素量が増える → 魚の運動力と食欲が上がる
これは水族館の研究でも証明されています。
さらに潮が動くことで
・プランクトン
・エビ類
・小魚
などの“食物連鎖の底辺”が一斉に流れ始めます。
その流れを利用して、大型魚は
「体力を使わずに簡単にエサを獲れる」
状態になるため、一気に捕食スイッチが入ります。
◆ 2.潮が緩いとき(小潮)
小潮は、干満差が小さいため“海が止まりやすい”日です。
▶ 小潮で魚がどう変化する?
・回遊魚はほぼ動かない
・アオリイカは着底系の攻めが有利(抱かせる釣り)
・グレは浅場に寄りにくくなる
・根魚はむしろ狙いやすくなる
潮が弱い=魚の“機動力”が下がるため、
居着き魚の攻略が重要になるのが小潮です。
例
・ガシラ
・アカハタ
・カワハギ
・ベラ
などは、小潮のほうが安定して釣れます。
◆ 3.ほぼ潮が動かない日(長潮・若潮)
長潮・若潮は潮が最も動かない“無風の池”のような日。
▶ 魚の行動変化
・捕食行動が極端に減る
・アオリイカはスイッチが入りにくい
・ベイトが動かないため青物はほぼ回らない
・魚全体が“止まっている”ような海になる
ただし例外として、
・ヒラメ
・マゴチ
などは潮が弱く透明度が高いときにやる気が出ます。
これらは“射程距離に入った獲物のみ捕食する”スタイルなので、
潮が動かないほうが逆に狙いやすいケースもあります。
◆ 4.潮止まり(潮が完全に止まる時間帯)
潮がゼロに近い“潮止まり”は、
・朝マズメ
・夕マズメ
と重なれば釣れることがありますが、基本は渋い時間帯。
潮止まりの問題は
・酸素が増えない
・エサが流れない
・魚が“省エネモード”に入る
こと。
魚の目線で言うと
「体力を使う必要がないので動かない」
という状態です。
◆ 5.潮が動くと魚の活性が上がる“科学的な理由”
釣り人が直感で感じている
「潮が動くと釣れる」は科学的にも正しいです。
▶ 理由①:酸素量が増える
波や潮流が発生すると、
水面で空気と海が混ざり酸素が溶け込みます。
これにより
・呼吸効率が上がる
・運動能力が高くなる
・食欲が出る
人間で例えると
「酸素の濃い高地トレーニング状態」です。
▶ 理由②:エサが勝手に流れてくる
潮で流される
・プランクトン
・イワシ
・キビナゴ
・エビ
これらを、フィッシュイーターは“待っているだけで食べられる”ため
活性が一気に上がります。
アオリイカの場合は
“横流れで弱ったベイト”を大好物として捕食するため
潮の流れは大きなプラスに働きます。
▶ 理由③:視界がゆらぎ、警戒心が薄れる
潮が流れると海中で
・光の屈折
・海中の揺らぎ
・濁り
が発生します。
すると、魚の天敵からの警戒心が緩み
より積極的な捕食行動に出ます。
◆ 6.潮によって「狙いやすい魚」が違う
◆ 大潮・中潮(動く日)のターゲット
・アオリイカ
・青物(ブリ、ヒラマサ、カンパチ)
・ヒラスズキ
・マダイ
・タチウオ
◆ 小潮・長潮(動かない日)のターゲット
・ガシラ
・アカハタ
・カワハギ
・キス
・ヒラメ
・マゴチ
・チヌ(警戒心が薄い日あり)
◆ 7.まとめ(超重要ポイント)
・潮が動く日は
魚の“呼吸・移動・捕食”が活発になる。
・潮が動かない日は
魚は居着き、動きが止まり、捕食も減る。
・潮の動きで釣れる魚種は大きく変わる。
・潮止まりは基本的に渋いが、光量と重なればチャンス。

