タイはなぜ縁起物とされるのか

1.「めでたい」と「まだい」の語呂合わせ

まず一番有名なのが、言葉遊びです。

・真鯛(まだい)
・めでたい

この二つの音が、とてもよく似ています。
日本人は昔から、言葉の響きや語呂合わせをとても大事にしてきました。

・受験に「落ちないように」カツ(勝つ)を食べる
・ゴロが良い名前をつける

といった発想と同じです。

お祝いの席で「めでたい場だから真鯛を出す」
「真鯛がある=めでたいことが起きるように」
という願いを込めて、縁起物として扱われるようになりました。


2.赤い色は「魔除け」と「お祝いの色」

真鯛の体は、きれいな赤みを帯びたピンク色をしています。
この「赤」という色が、昔から日本では特別な意味を持ってきました。

・赤は、血の色=命の象徴
・赤は、邪気を払う魔除けの色
・晴れの日の色、お祝いの色

お守りや鳥居、還暦のちゃんちゃんこなどにも、赤が使われています。

だから
・赤い魚である真鯛

・お祝いの席にふさわしい
・厄除けと長寿、繁栄を願う意味
を込めやすい魚として、重宝されてきました。


3.「姿焼き」が完全・円満のシンボル

お祝いでよく出てくるのが
・お頭付きの塩焼きの真鯛
です。

頭から尻尾まで、丸ごと1匹の姿のまま出すことで

・「形が整っている」
・「欠けたところがない」
・「すべてがそろって、物事がうまく収まる」

という意味が込められます。

結婚式、還暦、長寿祝い、上棟式、進学や就職祝いなど
節目のお祝いで真鯛がよく出されるのは

・人生がうまくおさまりますように
・家庭が円満でありますように

という願いが、姿焼きの形に表れているからです。


4.「神様に捧げる魚」だった歴史

真鯛は、昔から

・神社にお供えする魚
・祭礼や神事で使われる魚

としても扱われてきました。

特に

・恵比寿様が抱えている魚
は真鯛として描かれることが多く
商売繁盛の象徴にもなっています。

神様に捧げるほど価値が高く
「神様に捧げる=とても尊いもの」
だからこそ

・人間の「晴れの日」にもふさわしい
=縁起物として根付いた
という面もあります。


5.高級魚だからこそ「豊かさ」「繁栄」の象徴に

真鯛は、昔から安い魚ではありませんでした。

・簡単には手に入らない
・庶民が毎日食べる魚ではない
・特別な時にだけ用意するごちそう

という立ち位置の魚です。

だからこそ

・真鯛を出せる=経済的に余裕がある
・家が栄えている
・この先も繁盛していきますように

という意味を込めやすく
「豊かさ」や「繁栄」を表す魚として扱われてきました。

お正月のお節料理や、ハレの日の宴会に真鯛が登場するのは
その家の「格」や「晴れ舞台」を演出するためでもあります。


6.「みんなで分け合う」ことで福を分かち合う

真鯛の姿焼きは、だいたい大きめのサイズが出てきます。

その理由の一つが

・大きい魚を、みんなで取り分けて食べる
=福や喜びを皆で分け合う
という考え方です。

・お頭は主賓や年長者に
・身を大勢で分け合う

こうした食べ方そのものが

・家族円満
・人間関係の和
・分かち合うことで、さらに福が増える

といった「縁起の良い行為」として意味づけされています。


7.味と見た目も「ハレの主役」にふさわしい

真鯛は、味の面でも「白身魚の王様」と言われることが多い魚です。

・上品でクセのない白身
・刺身、塩焼き、煮付け、蒸し物、なんでも合う万能さ
・皮目の香ばしさや、旨味の強さ

これらのおいしさに加え

・体の形がきれい
・盛り付けた時に映える

という「見た目の良さ」も、ハレの席にぴったりです。

味も見た目も特別感があるので
自然と「特別な日には真鯛」というイメージが定着し
縁起物としての地位がさらに強まりました。


まとめ

真鯛が縁起物とされる理由をまとめると

・「めでたい」と「まだい」の語呂合わせ
・赤い色が、魔除けとお祝いの色
・お頭付きの姿焼きが「完全・円満」の象徴
・神様に捧げる魚として扱われてきた歴史
・高級魚であり「豊かさ・繁栄」のイメージ
・大きな一匹を皆で分け合う「福分け」の文化
・味も見た目も、晴れの日の主役にふさわしい

このように、いくつもの意味や歴史が重なって
真鯛は「日本を代表する縁起物の魚」になっています。

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