同じ水槽で泳いでいるアオリイカの目を見比べると、「形が違う」ことに気づいた人も多いでしょう。
左の個体は瞳孔が縦長で鋭く、右の個体は丸く開いています。
どちらも同じアオリイカなのに、なぜこんなに違うのでしょうか?
その秘密は、アオリイカが誇る“視覚センサー”の進化構造にあります。
👁️アオリイカの瞳孔の形が違う理由
アオリイカの目は、周囲の明るさや光の方向によって瞳孔の形を変えています。
この瞳孔の変化は、私たち人間の「明るいときに瞳が縮む」現象と似ています。
ただし、アオリイカは人間よりはるかにダイナミックな可変構造を持ちます。
| 状況 | 瞳孔の形 | 状態の特徴 |
|---|---|---|
| 明るい場所 | 縦長または“くの字型” | 強い光を避け、コントラストを高める |
| 暗い場所 | 丸く開く | 光を多く取り込み、暗闇での視力を確保 |
| 夕方や薄暗い水中 | 楕円状 | バランス状態で捕食に適した視界 |
このため、同じ水槽内でも「照明の当たり方」や「向いている角度」で、瞳孔の形が全く違って見えるのです。
🌞光の方向と反射が関係
アオリイカの目は、海中での光の屈折と反射を前提に作られています。
・左右それぞれの目が、独立して光量を調整
・海面からの反射光(上方向)と、砂地反射(下方向)を同時に補正
つまり、片目ごとに異なる調整をしていることも珍しくありません。
そのため、あなたが撮影したように左のイカと右のイカの瞳が違って見えるのです。
🧬アオリイカの視覚能力は魚を超える
アオリイカは「目で狩りをする生き物」。
その視力は、魚類の中でもトップクラスのシャープさを誇ります。
・視力はおよそ人間の0.6〜0.8相当
・色は識別できないが「偏光(光の角度)」を見分ける能力がある
・動体視力が極めて高く、獲物の動きを瞬時に判断できる
つまりアオリイカは、光の強弱と反射パターンを頼りに、
アジや小魚の「体の向き」「動き出すタイミング」を読み取っています。
🦑捕食モードのときは“瞳孔が鋭くなる”
興味深いことに、アオリイカは捕食行動中に瞳孔が細くなる傾向があります。
獲物を見つけた瞬間、視界を集中させるために光の取り込みを制御し、
焦点を一点に絞り込む動きを見せます。
このときの瞳は、鋭い縦長や鍵穴のような形に変化。
まるで「ロックオン」状態。
この姿勢に入ったイカは、わずか1秒以内に触腕を射出します。
あなたが撮影した左側の個体は、まさにこの「捕食集中モード」の可能性が高いのです。
🌊環境光や反射でも変わる
水槽という環境では、上からの照明だけでなく、水面やガラスの反射も複雑に作用します。
・照明が直接当たる個体 → 瞳孔が収縮(細く)
・反射光の少ない陰側の個体 → 瞳孔が拡張(丸く)
このため、同じ水槽・同じ瞬間でも瞳孔の形が異なるのはごく自然なことです。
📸観察ポイント:瞳孔を見ると「気分」がわかる
実は、アオリイカの瞳を見ると、その時の気分や警戒度をある程度読み取れます。
| 瞳の形 | 状態 | 行動傾向 |
|---|---|---|
| 細く尖っている | 警戒・捕食モード | 反応が鋭く、動きが早い |
| 丸く開いている | 安心・休息モード | ゆっくり泳ぎ、色変化が穏やか |
| 微妙に波打つ形 | 興奮・好奇心 | 他のイカや人に近寄る |
観察していると、同じ群れの中でも「性格の違い」まで見えるようになります。
❄️釣ったアオリイカは海水氷で鮮度を保とう
視覚の鋭いアオリイカは、釣った直後のストレスで体内成分が急変します。
放置すると、旨味成分(イノシン酸)が失われるのも早い。
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海水氷はアオリイカの体液に近い塩分濃度(約3.5%)を保ち、冷却しながらも身を傷めません。
「真水氷ではダメ」という理由は、浸透圧差で細胞が破壊されるためです。
🧭まとめ
・アオリイカの瞳孔は、光の量と方向で形が変化する
・縦長は捕食・警戒モード、丸形はリラックス状態
・片目ずつ光を調整するため、同じ水槽でも違って見える
・釣った後は海水氷で鮮度を守るのがベスト
アオリイカの目を観察することで、彼らの「感情」や「行動意図」まで見えてきます。
それを理解することが、釣り人としての一歩上の“読み”につながるのです。
🧩FAQ
Q1:アオリイカの目は色が見えるの?
A1:色は識別できませんが、偏光(光の方向)を見分ける特殊能力があります。
Q2:瞳孔の形で性別は分かる?
A2:いいえ。性別ではなく、光環境や感情によって変わります。
Q3:夜でも見えているの?
A3:はい。光感度が非常に高く、暗闇でも動体を感知できます。


