ロッドの「カーボンを薄くする」と聞くと、軽くて感度が上がるイメージがあります。
しかしその一方で「折れやすくなる」という声もよく聞かれます。
実際のところ、メーカーはなぜあえてカーボンを薄くしているのでしょうか。
カーボンを薄くすることで、ロッドの自重が大幅に軽くなります。
これにより手元感度が向上し、潮の変化や魚のアタリがより明確に伝わります。
軽いロッドは一日中キャストしても疲れにくく、特に以下の釣りに有利です。
・エギング
・ルアー釣り
・フカセ釣りのアタリ取り
カーボンが薄いほど反発力が強く、振り抜けの良さが増します。
その結果、キャスト飛距離も伸び、軽快な操作感を得やすくなります。
薄くすると当然ながら、ロッドの**肉厚(厚み)**が減り、折れやすくなります。
特に注意が必要なのは次のケースです。
・竿を立てたまま抜き上げる
・岩や堤防に当てる
・傷がついたまま使用する
昔のグラスロッドのような“余裕”がなく、現代のロッドはまさに「精密機械」です。
少しの無理が破断につながるため、取り扱いに注意が必要です。薄くしても強度を維持するために、高弾性素材(30〜46トンカーボン)やナノ樹脂が使われています。
これらは製造コストが高く、結果的にロッドの価格も上がります。
技術によって補強されているとはいえ、物理的な限界は存在します。
薄いロッドほど設計の余裕が少なく、少しの負荷で破損する可能性が高まります。
つまり、現代のロッドは「性能を極限まで引き出す代わりに、寿命も短くなりがち」。
これはどのメーカーも共通する宿命といえます。
ロッドのカーボンを薄くすることは、現代ロッドの軽さと感度を支える核心技術です。
ただしその分、強度や耐久性は犠牲になりやすく、取り扱いには細心の注意が必要です。
各メーカーは最新素材と構造技術でその弱点を補い、「薄くても強い」ロッドを追求しています。

