イガミ(正式名称:ブダイ)は、秋から冬にかけて脂が乗り、和歌山などでは昔から「寒イガミ」として珍重される魚です。
見た目の派手さに反して、白身で上品な旨味を持つ魚で、料理法によってまったく違う味わいを楽しめます。
以下に、釣り人にも人気の「イガミの美味しい食べ方」を詳しくご紹介します。
🐟 1.刺身(熟成させると旨味アップ)
釣った直後のイガミは身が少し硬め。
冷蔵で1〜2日寝かせることで、筋肉中のATPがイノシン酸に変化し、旨味が倍増します。
皮目を軽く湯通しして「湯引き風刺身」にすると、ほんのり甘みが出て絶品。
おすすめ薬味:
・おろしポン酢
・わさび醤油
・梅肉+大葉
🍳 2.塩焼き(定番の一番人気)
白身魚らしい香ばしさを楽しむなら塩焼き。
皮が厚く、じっくり中火で焼くのがポイントです。
脂がほどよくにじみ出て、香ばしい香りが広がります。
ポイント:
・鱗をしっかり取る(厚めで硬い)
・粗塩を振って10分おき、水分を拭き取って焼くと臭みが消える
🍲 3.イガミ鍋(和歌山の冬の定番)
寒イガミは鍋にすると最高。
身がふわっとほぐれ、皮下の脂がスープに溶け出してコクが増します。
あら(骨付き身)から出る出汁が絶品で、雑炊まで楽しめるのが魅力です。
おすすめ具材:
白菜・ネギ・豆腐・春菊・しいたけ
仕上げにポン酢でさっぱりと。
🍚 4.煮付け(甘辛く炊くとご飯が進む)
イガミは皮と骨から旨味が出るため、煮付けも抜群。
砂糖・醤油・みりん・生姜を使った定番の煮汁で、中火で15分ほどコトコト煮るのがコツです。
おすすめの一工夫:
・仕上げに少しだけ酢を加えると、皮が柔らかくツヤが出る。
🍤 5.唐揚げ(中型以下の個体に最適)
小〜中型のイガミは唐揚げがおすすめ。
三枚おろしにして一口サイズに切り、塩コショウ+片栗粉でカリッと揚げます。
白身の甘みと衣の香ばしさが最高のバランス。
おすすめソース:
・レモン+塩
・ゆずポン酢
・タルタル風マヨネーズ
🍢 6.南蛮漬け(さっぱり仕上げ)
唐揚げにしたイガミを、
玉ねぎ・人参・ピーマンを入れた南蛮酢に漬け込むと、夏でも食べやすいさっぱりメニューに。
白身の旨味が酢で引き立ち、骨まで柔らかくなります。
🧂 7.昆布締め(上級者向けの保存食)
釣り人の間では「昆布締め」が通好み。
三枚おろしにして塩を振り、半日寝かせた後、昆布で包んでさらに半日。
イガミ特有の甘味が昆布の旨味と融合し、刺身とは違う深い味に変化します。
🌊 まとめ
イガミの美味しさを最大限に引き出すコツは「寝かせる・煮る・焼く」の3つ。
とくに寒くなる季節のイガミは、刺身と鍋が双璧です。


