釣り人にも食通にも大人気のタチウオ(太刀魚)。
その美しい見た目と、塩焼きや天ぷらにした時の絶品の味は格別ですよね。
ところで、タチウオを自分でさばいたことがある方は、こんな疑問を抱いたことはありませんか?。
「あれ?タチウオの骨って、なんだか他の魚と違くない?」
「中骨がやけに柔らかいし、背中の身に厄介な小骨がたくさんある…」
その感覚、正解です。
タチウオの骨は、基本的な構造は他の魚と同じですが、その**「柔らかさ」と
「特有の小骨の存在」**において、明確な違いがあります。
今回は、タチウオの骨の構造の秘密を解き明かし、その特徴を活かした美味しい食べ方までを徹底解説します。
結論:基本構造は同じ。でも「柔らかさ」と「小骨」が全く違う!
まず結論から言うと、タチウオにも他の魚と同じように、背骨である**「中骨(なかぼね)」
と、そこから伸びる「肋骨(ろっこつ)」**があります。
つまり、基本的な骨格の設計図は同じです。
では、何が違うのでしょうか。 ポイントは以下の2つです。
- 骨全体の柔らかさ:中骨を含め、骨質が全体的に柔らかく、火を通すと食べられるほど脆い。
- 「主上骨(しゅじょうこつ)」の存在:背中の身に、三枚おろしにしても残ってしまう、非常に厄介な小骨がある。
この2つの大きな特徴について、詳しく見ていきましょう。
違い①:なぜタチウオの中骨は柔らかいのか?
タチウオの中骨を触ってみると、マダイやブリのような硬さがなく、フニャッとした感触があります。
これは、タチウオの独特な生態と体の形状に理由があります。
タチウオは、あの刀のように長くて薄い体で、時には立ち泳ぎをしながら海中を漂います。
このしなやかな動きを実現するため、骨格がガチガチに硬くなる必要がなく、
柔軟で軽い構造に進化したと考えられています。
そのため、骨のカルシウム含有量が他の魚と比べて少ないか、あるいは構造的に脆くなっており、
加熱すると簡単に崩れるほどの柔らかさを持っているのです。
違い②:三枚おろし泣かせ!小骨「主上骨」の正体
タチウオをさばく上で最も厄介なのが、背中の身にびっしりと並んだY字状の小骨です。
これは**「主上骨(しゅじょうこつ)」や「担鰭骨(たんきこつ)」**と呼ばれるもので、背ビレを支えるための骨です。
多くの魚にも同様の骨はありますが、タチウオの場合はこの骨が長く、身の中に深く入り
込んでいるため、三枚おろしにしても骨が身に残ってしまいます。
この骨の存在を知らないと、「骨が多くて食べにくい魚」という印象を持ってしまうかもしれません。
タチウオの骨の特性を活かした絶品レシピ
骨の構造が分かれば、調理法もおのずと見えてきます。
タチウオの骨の特性を逆手にとった、おすすめの食べ方をご紹介します。
🦴 中骨の柔らかさを活かす:「骨せんべい」
三枚おろしにした後の中骨は、絶対に捨ててはいけません。
低温の油でじっくりと時間をかけて揚げれば、骨とは思えないほどサクサクで香ばしい**「骨せんべい」**になります。
これは、中骨が柔らかいタチウオだからこそできる、最高の珍味です。
🐟 小骨を断ち切って味わう:「背越し」
新鮮なタチウオが手に入ったら、骨ごと薄切りにする**「背越し(せごし)」**がおすすめです。
厄介な主上骨も、1〜2mmの薄さにスライスすることで断ち切られ、コリコリとした心地よい食感に変わります。
柔らかな身と骨の食感のコントラストは、まさに鮮度抜群のタチウオでしか味わえない食べ方です。
🔥 加熱で骨を無力化する:「塩焼き・天ぷら」
タチウオの主上骨は、加熱することで柔らかくなり、ほとんど気にならなくなります。
シンプルな塩焼きや、フワフワの天ぷらは、小骨のことを気にせずにタチウオの上品な
旨味を存分に楽しめる鉄板の調理法です。
まとめ
最後に、タチウOの骨の構造についてまとめます。
- 基本構造は他の魚と同じ(中骨、肋骨がある)。
- 最大の違いは「骨の柔らかさ」と「主上骨」の存在。
- 中骨が柔らかいのは、しなやかな体の動きに適応した結果。
- 背中の小骨(主上骨)は厄介だが、調理法次第で美味しく食べられる。
タチウオの骨の秘密を知れば、さばくのも食べるのも、もっと楽しくなるはずです。
ぜひ、骨の特性を理解した上で、様々なタチウオ料理に挑戦してみてくださいね。


