
🍣 江戸時代の寿司とは?
● 現代とは違う「屋台のファストフード」
寿司は高級料理ではなく、
**屋台で手軽に食べられる“江戸のファストフード”**でした。
現在のような「回転寿司」に近い感覚で、
立ち食いでパッと食べて帰るスタイルが一般的でした。
🧂 江戸時代の寿司ネタ人気ランキング(概略)
当時の文献や浮世絵、料理本(例:『守貞漫稿』など)から再現されている人気ネタをまとめると――
| 人気ネタ | 特徴・理由 |
|---|---|
| コハダ(小鰭) | 酢で締めた代表的江戸前ネタ。江戸っ子に大人気。 |
| アナゴ(穴子) | 甘辛く煮て提供。柔らかくて香ばしい。 |
| タイ(鯛) | めでたい魚として人気。塩や酢で締めて使われた。 |
| エビ(芝エビ) | 茹でて赤くしたものを使う。見た目も華やか。 |
| タコ(蛸) | 塩もみ・茹で。歯ごたえがあり、保存もしやすい。 |
| ハマグリ(蛤) | 江戸湾で豊富に獲れた高級貝。煮て味付けした。 |
| マグロ(鮪) | 実は人気が低かった。赤身は「貧乏人の魚」と言われ、トロは脂臭いと嫌われていた。 |
🐟 当時は「マグロは不人気」だった
現代の寿司の王様「マグロ」は、江戸時代では安魚扱いでした。
冷蔵技術がなかったため、マグロの脂がすぐ酸化して臭くなり、
特にトロは「腐ったような匂いがする」と嫌われていたのです。
そのため、マグロは「ヅケ(醤油漬け)」にして保存し、
ようやく食べられるようにしたものが寿司に使われていました。
この「ヅケマグロ」が後に人気を呼び、
現代のマグロ人気の原型になっていきます。
🌊 江戸前寿司=東京湾の恵み
当時の寿司は「江戸前寿司」と呼ばれ、
その“江戸前”とは「江戸湾(=東京湾)」の魚介を意味します。
つまり、江戸時代の寿司ネタは地元産が中心で、
保存技術がない中で工夫して食べる文化でした。
主な江戸前ネタは:
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コハダ(酢締め)
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アナゴ(煮アナゴ)
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ハマグリ(煮貝)
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タコ(茹で)
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エビ(茹で芝エビ)
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サヨリ(酢締め)
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スズキ(塩締め)
🍶 当時の酢飯と味付け
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酢飯は現代よりも酸味が強く、塩気も多め。
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醤油が高価だったため、タレや煮汁で味付けするスタイルが主流。
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一貫が今よりも倍ほど大きく、屋台で立ち食いする「ボリューム飯」でした。
🏮 まとめ
| 時代 | 主な人気ネタ | 特徴 |
|---|---|---|
| 江戸時代初期 | コハダ・アナゴ・タイ・ハマグリ | 保存・加熱処理が中心 |
| 江戸後期 | ヅケマグロ・タコ・エビ | 「江戸前寿司」文化が確立 |
| 現代 | サーモン・マグロ・ハマチ | 生で食べる文化が一般化 |
💬 一言でまとめると
江戸時代の寿司人気ネタは、
「コハダ・アナゴ・エビ・ハマグリ」などの“江戸前魚介”が主役であり、
マグロはまだ脇役だったのです。

