「せっかく釣った魚、最高の状態で持ち帰りたい!」
釣り人なら誰もがそう願うはずです。
しかし、その願いを裏切ってしまう可能性のある、『真水』という落とし穴があることをご存知でしょうか?
海水魚にとって、私たちが普段使っている真水は、実は「毒」にもなりかねません。
特に冷却において、真水氷を使うことは、せっかくの釣果の鮮度や旨味を大きく損なう原因となるのです。
この記事では、なぜ海水魚の冷却に真水がタブーなのか、そして**「海水氷」が絶対的に
良いとされる科学的理由**を、分かりやすく徹底解説します。
これを読めば、あなたの釣りライフと食卓が、もっと豊かになること間違いなしです。
理由1:浸透圧の壁!真水が魚の細胞を破壊する
これが、海水魚に真水がタブーである最も重要な理由です。
理科の授業で習った「浸透圧」を思い出してください。
水は塩分濃度の「薄い方」から「濃い方」へと移動する性質があります。
- 海水魚の細胞内: 海水と同じくらいの塩分濃度(濃い)
- 真水(真水氷が溶けた水): 塩分濃度がほぼゼロ(薄い)
この二つが接触すると、何が起こるでしょうか? 驚くほどの勢いで、真水が魚の細胞内に侵入してきます。
その結果…
- 細胞が膨張し、破壊される: 魚の細胞は真水を吸い込みすぎてパンパンになり、最終的に破裂してしまいます。
- 旨味成分が流出する: 破壊された細胞から、アミノ酸やイノシン酸といった魚本来の旨味成分が、水分と一緒にどんどん流れ出てしまいます。
- 身が水っぽく、ブヨブヨになる: 余計な真水を吸い込んだ身は、弾力を失い、食感が悪くなります。
まさに、自らの手で魚の価値を下げてしまっている状態なのです。
【海水氷なら解決!】
海水氷が溶けてもそれは「海水」です。
魚の細胞とほぼ同じ塩分濃度なので、浸透圧による細胞への攻撃は起こりません。
魚の細胞は健全に保たれ、旨味を閉じ込めたまま、プリッとした身質を維持できるのです。
理由2:鮮度維持の鍵!-2℃が菌の繁殖を強力にブロック
真水は0℃で凍りますが、海水は塩分を含むため、約-2℃で凍ります(氷点降下)。
このわずか2℃の差が、鮮度維持において決定的な違いを生み出します。
魚は死後、時間の経過とともに細菌の繁殖が始まり、劣化が進みます。
-2℃というより低い温度で急速に冷やすことで、細菌の活動を強力に抑制し、鮮度の低下を大幅に遅らせることができます。
特に、船上で釣った魚をクーラーボックスに入れて長時間持ち帰る場合、この2℃の差が、
魚の品質に大きな影響を与えるのです。
理由3:見た目の美しさを保ち、食欲をそそるツヤと色味
真水氷で冷やされた魚は、前述の浸透圧による細胞破壊が原因で、身の色が白っぽく濁ったり、
ツヤを失ったりすることがあります。
特にアオリイカのような透明感が命の魚介類では顕著で、せっかくの美しい身が台無しになってしまいます。
また、真鯛などの鮮やかな魚も、真水の影響で色褪せて見えることがあります。
【海水氷なら解決!】
海水氷による冷却は、魚の細胞を傷つけないため、魚本来の美しい色ツヤや透明感をそのまま保ちます。
釣り上げた瞬間の、あの鮮やかな色彩や輝きを食卓まで届けることができるのです。
見た目の美しさは、食欲をそそるだけでなく、魚本来の美味しさの証でもあります。
まとめ:最高の釣果には「海水氷」という選択を
海水魚にとって、真水はまさにタブー。 そして、その冷却には「海水氷」が絶対的に良い理由をまとめます。
- 浸透圧から細胞を守り、旨味を閉じ込める。
- -2℃の力で急速冷却し、鮮度を長時間維持する。
- 魚本来の美しい色ツヤと透明感を保つ。
釣りの腕前はもちろん大切ですが、釣った魚を美味しく食べるためには、持ち帰り方、
特に冷却方法へのこだわりが非常に重要です。
ぜひ次の釣行から、クーラーボックスには「海水氷」を常備し、最高のコンディションで魚を持ち帰ってください。
そのひと手間で、あなたの食卓は、きっと感動に包まれるはずです。


