カマスは北上・タチウオは南下!南紀の秋に堤防で両方釣れる理由を徹底解説

秋の南紀、堤防が一気に賑わう季節

9月中旬から11月にかけての南紀沿岸は、

カマスとタチウオが同時に狙える黄金シーズンです。

この時期、夕まずめになると堤防の常夜灯下にはベイト(小魚)が集まり、

それを追って両魚種が接岸します。

どちらも「回遊魚」ですが、実はその移動方向は真逆

カマスは北へ、タチウオは南へ向かって動いているのです。


なぜカマスは北上するのか

秋は黒潮の分流が和歌山沿岸を暖める

南紀の海は、黒潮の影響で秋になっても水温が高いのが特徴です。

カマス(特にアカカマス)は、水温23〜26℃を好みます。

秋の初め、紀南(串本・すさみ)周辺ではまだ水温が高すぎるため、

徐々に北(田辺・みなべ方面)へと移動していきます。

これが「北上」の正体です。

つまり、快適な水温帯を追いかけているわけです。


エサ(イワシやキビナゴ)を追って移動

カマスは捕食が非常にうまく、群れでベイトを追い込みながら狩りをします。

秋になると、紀南のベイト群が北側(田辺湾〜日置〜みなべ)へ移動。

これに合わせてカマスの群れも北上します。

そのため、10月中旬以降になると田辺や芳養(はや)堤防で釣れ始めるのです。


ではなぜタチウオは南下してくるのか

タチウオはやや低水温を好む

タチウオは、カマスよりも少し低い水温(20〜23℃前後)を好みます。

秋が深まるにつれて、紀北(和歌山・海南・有田)などの沿岸が冷え込み、

その水温帯を追って南(田辺・白浜方面)へ下がってくるのです。

つまり、タチウオは「冬を越すための回遊」で南下。

反対にカマスは「秋の適温帯を求めて北上」。

このタイミングが重なるため、南紀の堤防で両方が釣れるのです。


南紀沿岸はタチウオの越冬エリア

南紀は黒潮の影響で真冬でも水温が高く、タチウオが冬を越すための「終着点」となります。

11月〜12月になると、白浜や田辺湾内では、大型のドラゴンタチウオが多く見られるようになります。

一方でカマスは、冷えた海水を嫌い、その頃には姿を消していく傾向があります。


同じ堤防で釣れるのは“季節の境目”だから

秋の堤防でカマスとタチウオが同時に釣れるのは、まさに回遊ルートの交差点にあたるためです。

・カマス:南 → 北へ上がってくる
・タチウオ:北 → 南へ下がってくる

両者が入れ替わるように行き交うため、9月〜10月は堤防がもっとも賑やかになります。


釣り人にとっては“夢の重なりシーズン”

秋の南紀は、
・夕方はカマスを狙い、
・夜はタチウオを狙う

――という“時合いリレー”が成立する貴重な季節です。

仕掛けも似ているため、1本の竿で両方を狙う「二刀流釣り」も可能。

特に初心者にもおすすめのターゲットです。


まとめ:黒潮と水温が作る“逆方向の回遊ドラマ”

カマスとタチウオの動きは、黒潮の分流と水温帯の変化によって真逆になります。

・カマス=水温の下がる北側へ
・タチウオ=暖かい南側へ

その結果、秋の南紀では一時的に両者が交差し、堤防で同時に釣れる“奇跡の季節”が生まれるのです。

黒潮と水温が作る“逆方向の回遊ドラマ”カマスとタチウオの動きは、黒潮の分流と水温帯の変化によって真逆になります。・カマス=水温の下がる北側へ・タチウオ=暖かい南側へ。釣太郎

タイトルとURLをコピーしました