せっかく大物を釣り上げても、「なんだか水っぽい」「味が抜けている」と感じたことはありませんか。
その差は、魚を締めた後の**「冷却方法」にあります。
プロの料理人や漁師が鮮度保持にこだわるように、釣り人がワンランク上の味を目指すなら海水氷
は必須アイテムです。
真水氷ではなく海水氷を使うべき、決定的な3つの理由を見ていきましょう。
1. 旨味と水分を逃さない「浸透圧の壁」
これが海水氷の最大のメリットです。
- 真水氷(淡水)の場合: 魚の体液の塩分濃度は約3.5%です。真水氷が溶けた淡水に魚が触れると、浸透圧の差により、魚の身の水分と一緒に**旨味成分(アミノ酸、イノシン酸など)**が外へ流れ出してしまいます。これが「水っぽい」「味が抜けた」と感じる原因です。
- 海水氷の場合: 海水氷が溶けた水は、魚の体液と塩分濃度がほぼ同じ(約3.5%)です。そのため、浸透圧の差がほとんど生じず、身の水分や旨味成分を逃がさずに保ったまま、魚を冷却することができます。結果として、真水氷よりも約2割(20%)美味しくなるという研究結果もあるほどです。
2. 鮮度をロックする「驚異の急速冷却」
魚の鮮度劣化は、温度が高いほど早く進みます。
いかに早く魚の体温を下げるかが、鮮度保持の鍵です。
- 海水氷は融点が低い: 真水が0℃で凍るのに対し、海水氷の融点は約-2℃〜-3℃と低温です。 この極低温の冷気と溶け出した海水によって、魚体を一気に芯まで冷やすことができ、鮮度劣化の進行を劇的に遅らせることが可能になります。
3. 身焼け・色落ちを防ぐ「高品質な保存」
魚を冷やしすぎる、あるいは冷却ムラがあると、身が白っぽくなる「身焼け」や、
見た目の美しさが失われる「色落ち」の原因になります。
- 海水氷は、魚体全体をムラなく、かつ浸透圧差なく包み込むため、身の細胞を壊さず、色や食感を最高の状態で維持できます。これは、特に刺身や高級魚を扱う上で、プロが最も重視するポイントの一つです。
【結論】海水氷は鮮度維持の「科学」である
海水氷は、ただの冷たい水ではありません。
「浸透圧のコントロール」と「急速冷却」という科学的な側面から、釣った魚のポテンシャルを
最大限に引き出し、プロ級の味を実現するための必須アイテムなのです。
プロの味を目指す釣り人であれば、釣果をクーラーボックスに入れた瞬間から、その魚の運命は決まります。
海水氷を用意して、最高の状態で魚を持ち帰りましょう。


