秋の風物詩、アオリイカの新子釣り。
エギングファンにとってたまらないシーズンですが、
「釣りすぎると資源が枯渇するのでは?」と心配する声も聞かれます。
しかし、最新の研究データやシミュレーションが示す事実は、私たちの想像とは少し異なるようです。
釣り人が釣っているアオリイカ、その割合は驚くほどわずか
結論から言うと、人間が釣っているアオリイカは、自然界に生息している総数のわずか1〜2%程度であると推定されています。
これは、日本だけでなく、世界規模の生息数と漁獲量を踏まえたシミュレーションによるものです。
例えば、世界中のアオリイカの年間成体数が約30億匹と仮定した場合、人間が捕獲する数は
年間約5,000万匹となり、計算すると約1.6%となります。
つまり、100匹いるアオリイカのうち、釣り人に釣られるのはわずか1〜2匹に過ぎないのです。
なぜ「アオリイカが減った」と感じるのか
この数字を聞くと、「でも、昔より釣れなくなった気がする…」と感じる方もいるかもしれません。
その原因は、以下の心理的・環境的要因が絡み合っていると考えられます。
- 釣果偏重の意識: 「昨日釣れたから今日も釣れるはず」といった固定観念が、釣れない時に「数が減った」という感覚につながりやすくなります。
- 過去の記憶とのギャップ: かつての新子爆釣の経験が強く記憶に残っていると、通常の釣果でも「物足りない」と感じがちです。
- 地域やタイミングの偏り: 潮・水温・時期・月齢といった環境条件が悪ければ、アオリイカがいても釣れないことはよくあります。
アオリイカの資源量を左右する最大の要因
実は、アオリイカの資源量を大きく左右しているのは、釣りや漁獲ではなく**「産卵期の環境要因」**です。
特に、産卵期から稚仔(しさい)の生育期間における水温や塩分が、その年のアオリイカの生き残りを決定づける重要な要素とされています。
このため、釣り人による影響は、自然環境の影響に比べると非常に小さいと言えるのです。
まとめ:賢く楽しむ秋のアオリイカ釣り
アオリイカの資源は、釣り人だけが消費しているわけではありません。
しかし、だからといって無制限に釣って良いわけではありません。
- 小さい新子はリリースする: 特にリリースを推奨されている地域もあります。
- 無理な釣行は避ける: 一人ひとりがマナーを守ることが大切です。
釣り人ができることは、自然の恵みに感謝し、未来の釣りを楽しむために、
釣った魚を無駄にしないことや、小さすぎる個体をリリースすることです。
「釣りすぎ」という誤解を乗り越え、環境への理解を深めることで、より一層、
秋のエギングを楽しむことができるでしょう。


