魚に人の声が「届く」かどうかは
状況と解釈の仕方によって答えが変わります。
ここでは生物学的な聴覚と、実際に伝わる内容という2つの視点から整理します。
1.魚は「音」を感じ取ることができる
・魚には内耳(人間の耳に相当する器官)があります。
・鼓膜はありませんが、水中を伝わる**振動(音波)**を骨や浮き袋を介して感じます。
・低周波(数十~数百Hz)の音や振動に特に敏感で、仲間同士の鳴き声、天敵の接近、船のエンジン音などを認識します。
・波の揺れや釣り人が立てる足音も、水中の圧力変化として伝わります。
2.魚には「言葉の意味」を理解する能力はない
・人間の声は水中に入ると振動パターンとして広がります。
・しかし魚は、その振動を「音素」や「単語」として解読する仕組みを持ちません。
・聞こえているのは「低音のうねり」や「圧力変化」であり、
たとえば「おいで」「逃げろ」といった言語の内容は認識できません。
3.釣りや飼育への実際的な影響
・水面近くで大声を出すと、水中では低周波の振動として魚に伝わり、
警戒心を与えることがあります。
・磯や防波堤でも足音や物音が釣果に影響する場合があるため、
釣り人は静かに行動するのが基本とされています。
・一方、水槽で飼育している魚に話しかけても、
「声そのもの」ではなく水槽を通じた振動や気配を感じているだけです。
まとめ
・魚は人の声を振動として感知することはできます。
・しかし言葉の意味を理解することはできません。
・釣り場や水槽では、人の声や動きが魚に「音の圧力変化」として伝わり、
警戒させたり、逆に餌やりのタイミングと結びついて学習したりすることがあります。
→「声が届く=音として伝わる」という意味では届くが、
「言葉が伝わる」という意味では届かないというのが正確な答えです。


