干物を焼いたら、なんだか臭い…その原因は冷凍の繰り返しにあった!
魚の干物は保存性が高く、冷凍すれば長持ちすると思われがち。
しかし、冷凍と解凍を繰り返すことで、焼いたときに「変なにおい」が発生することがあります。
この記事では、冷凍を3日×4回以上繰り返した干物が臭くなる理由を、科学的に解説します。
【原因1】脂質の酸化と分解による異臭
魚の脂(特に不飽和脂肪酸)は、冷凍中にも酸素や温度変化の影響で酸化が進みます。 冷凍を繰り返すことで、以下のような変化が起こります:
- 脂質が酸化 → 過酸化脂質 → 分解 → アルデヒド類やケトン類が発生 これらの成分は、生臭さ・酸っぱさ・薬品臭のような異臭の原因になります。
- 冷凍焼けによる脂の劣化 表面の乾燥や霜の付着により、脂が変質し、焼いたときに焦げ臭や古い油のようなにおいが出ます。
【原因2】タンパク質の変性と揮発性アミンの生成
冷凍と解凍を繰り返すことで、魚の筋肉タンパク質が変性し、以下のような反応が起こります:
- 細胞膜の破壊 → ドリップ(旨味成分)の流出 → 微生物の繁殖リスク増加 これにより、トリメチルアミン(TMA)などの揮発性アミンが発生し、焼いたときに強烈な魚臭さを放ちます。
- 酵素反応の再活性化 解凍時に酵素が活性化し、タンパク質や脂質を分解 → におい成分が増加。
【原因3】冷凍温度と包装の不備による酸化促進
- 家庭用冷凍庫の温度変動(開閉による) -18℃未満を保てない時間があると、酸化・変性が進みやすくなります。
- 真空包装されていない干物は酸素にさらされやすい 酸素と光が脂質酸化を加速し、においの原因物質が蓄積されます。
【対策】冷凍干物のにおいを防ぐ保存と焼き方の工夫
- 冷凍は1回まで、できれば真空パックで保存 冷凍回数が増えるほど品質劣化が進むため、再冷凍は避けましょう。
- 冷凍前にラップ+ジップロック+新聞紙で遮光・遮酸素 光と空気を遮断することで、酸化を防げます。
- 焼く前に酒・酢・みりんで軽く洗う or 漬ける 表面の酸化物や臭い成分を除去し、香ばしさを引き出します。
- 焼き器具は清潔に、脂の焦げを残さない 焦げ残りがにおいの元になるため、毎回洗浄を。
まとめ:冷凍の繰り返しは干物の敵!においの原因は脂とタンパク質の劣化
干物は保存性が高いとはいえ、冷凍を繰り返すことで品質が劣化し、焼いたときに「変なにおい」が発生します。
脂質の酸化、タンパク質の変性、包装の不備などが複合的に関与しています。
正しい保存と焼き方で、干物本来の旨味を楽しみましょう。


