近年、漁業分野で注目を集めている海水氷は、単に魚の鮮度を保つだけでなく、
環境負荷の低減にも貢献する画期的な技術です。
この記事では、海水氷の持つ多面的なメリットと、その具体的な効果について解説します。
魚の鮮度を極限まで引き出す海水氷の力
海水氷は、真水を凍らせた氷に比べて融点が低く(-2℃~-5℃)、魚をより低い温度で急速に冷やすことができます。
これにより、魚の細胞が壊れるのを防ぎ、旨味成分の流出を抑制します。
また、海水に含まれる塩分やミネラルが魚体に適度な塩味を与え、さらに微生物の繁殖を抑える効果も期待できます。
結果として、鮮度と品質が長期間維持され、高い市場価値につながります。
環境に優しいサステナブルな選択
海水氷の最大の魅力の一つは、その環境への優しさです。
真水を製氷する際には、海水を淡水化するプロセスで多くのエネルギーを消費します。
一方、海水氷は海水をそのまま利用するため、淡水化プロセスが不要となり、大幅な省エネルギーを実現します。
さらに、海水氷はCO₂削減効果も期待できます。
エネルギー消費の削減は、必然的に温室効果ガス排出量の削減につながります。
漁業全体で海水氷の導入が進めば、日本のCO₂削減目標達成にも大きく貢献するでしょう。


