アオリイカが放つ黒い墨は
捕食者から逃げる際に視覚を遮る「煙幕」として知られています。
しかし最新の研究や観察では
墨には単なる視覚的カモフラージュ以上の働きがあることが分かってきました。
・墨に含まれる粘性成分が水中の匂い分子を吸着し
・アオリイカ自身の体臭や血の匂いを一時的に覆い隠す
このため捕食者は嗅覚でもアオリイカを見失いやすくなります。
匂い消しのメカニズム
アオリイカの墨には
メラニンを含む微粒子やタンパク質が多く含まれており
これが海水中に拡散すると
周囲の水中化学物質(アミノ酸や体液成分)を吸着する作用があります。
・煙幕で視覚を奪う
・化学的シールドで匂いを消す
このダブル効果によって
アオリイカは素早く方向転換して逃げる時間を稼ぐことができます。
釣り人にとっての意味
釣りの現場では
アオリイカが墨を吐いた後に水中が濁り
一時的に匂いも拡散するため
他の個体も一瞬警戒を解く場合があります。
・エギング中に墨を吐かれた場合
水が落ち着くまで数分待つと再びチャンスが訪れることもあります。
・ヤエン釣りや泳がせ釣りでは
墨を見て「群れが近い」と判断できる場合もあります。
まとめ
アオリイカの墨は単なる黒い液体ではなく
視覚と嗅覚の両面で敵を欺く高機能な防御システムです。
釣り人にとっては
墨の広がり方やタイミングを観察することで
次の一手を考えるヒントにもなります。
南紀のエギングでは
墨跡を探すこと自体がポイント選びの重要な手がかりになるでしょう。


