第10章 10-2 地球温暖化と分布の変化|アオリイカはどこまで北上するのか?
温暖化がもたらす海の変化
地球温暖化により海水温が上昇し、アオリイカの分布域にも変化が現れています。
日本近海では黒潮や対馬暖流の影響で水温が高止まりする傾向があり、アオリイカの北上が進んでいるのです。
・従来 → 関東以南が主要分布域
・近年 → 東北地方や新潟以北でも釣果報告あり
・将来 → 北海道南部まで定着する可能性
実際の事例
・三陸沿岸でのエギング釣果が増加
・新潟や山形でも秋イカの群れが確認されるように
・本州南部では個体数の減少が懸念される地域もあり
つまり「北で増え、南で減る」という資源シフトが起きつつあります。
分布変化の影響
メリット
・北日本の釣り人にとって新たなターゲットが増える
・新市場として地域活性化の可能性
デメリット
・従来の南日本の好漁場で資源減少のリスク
・生態系のバランスが崩れ、他魚種への影響も懸念
将来予測
研究者のシミュレーションでは、今世紀半ばには東北〜北海道南部でもアオリイカが「普通に釣れる魚」になる可能性が高いとされています。
逆に、九州や沖縄では水温が高くなりすぎ、イカの産卵環境が悪化する懸念もあります。
釣り人にできること
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釣果情報を共有する
新しい分布域での釣果を記録し、科学的データとして活用できるようにする。 -
環境変化を意識する
資源の増減を「自分ごと」として捉える。 -
エリアごとの釣り方を工夫
北の海では新子が主体、南の海では大型を大切に扱う意識が重要。
まとめ
地球温暖化はアオリイカの分布を変化させています。
・関東以北での釣果が増え、東北〜北海道南部へ拡大中
・南日本の資源減少リスクも浮上
・「北の新フィールド」「南の資源保護」という両面での対応が必要
アオリイカ釣りは、今後ますます環境問題と切り離せないテーマになっていくでしょう。

