【魚の豆知識】赤身と白身だけじゃない!青魚・ピンクの魚の正体とは?魚の身色の違いを徹底解説!

「今日の夕食は、魚にしようかな」 スーパーの鮮魚コーナーを眺めながら、多くの人が

当たり前のように「赤身魚」と「白身魚」を見分けています。

マグロは赤身、タイは白身。これは、もはや常識ですよね。

では、この質問に答えられますか?

「サバやアジは、赤身?白身?」 「サーモンのあの鮮やかな色は、赤身だから?」

このように聞かれると、「うーん…」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

実は、魚の身色の世界は、単純な赤白の二元論では語れない、もっと奥深いものなのです。

この記事では、「赤身魚」と「白身魚」の科学的な違いから、多くの人が混同しがちな**「青魚」

そして謎多き「ピンクの身の魚」**の正体まで、魚の身色に関する全ての疑問をスッキリ解決します!

大前提:身の色は「筋肉のタイプ」で決まる!

そもそも、なぜ魚の身に色の違いが生まれるのでしょうか。

その鍵を握るのが、筋肉に含まれる**「ミオグロビン」**という色素タンパク質です。

  • ミオグロビンとは?:筋肉に酸素を貯蔵する役割を持つ赤い色素。人間でも、長距離ランナーの脚の筋肉は、短距離走者の筋肉より赤黒い色をしています。

魚の身の色は、このミオグロビンの含有量によって、科学的に定義されています。

  • 赤身魚:持久力のある筋肉(遅筋)が発達。マラソンランナータイプ。
  • 白身魚:瞬発力のある筋肉(速筋)が発達。短距離スプリンタータイプ。

この「筋肉タイプの違い」という大原則を頭に入れておくと、この後の話がグッと理解しやすくなります。

【詳細分類①】赤身魚 | 海のマラソンランナー

まずは基本の「赤身魚」から見ていきましょう。

  • 科学的な定義:筋肉100gあたりに含まれるミオグロビン量が10mg以上の魚。
  • 生態的な特徴:マグロやカツオのように、広大な海を常に高速で泳ぎ続ける回遊魚がほとんどです。長距離を泳ぎ続けるためには大量の酸素が必要なため、筋肉内に酸素を貯蔵するミオグロビンが非常に多くなります。
  • 味の特徴:ミオグロビンに含まれる鉄分由来の、しっかりとした旨味とコク、わずかな酸味が特徴。味わいが濃厚です。
  • 代表的な魚種マグロ、カツオ、ブリ、サンマ など

【詳細分類②】白身魚 | 俊敏なスプリンター

次に「白身魚」です。

  • 科学的な定義:筋肉100gあたりに含まれるミオグロビン量が10mg未満の魚。
  • 生態的な特徴:タイやヒラメのように、普段は岩陰や海底でじっとしていて、あまり動きません。しかし、エサを捕獲する時や敵から逃げる時には、爆発的な瞬発力で俊敏に泳ぎます。常に泳ぎ続ける必要がないため、ミオグロビンの量は少なくて済みます。
  • 味の特徴:淡白で上品な味わい。繊細な旨味があり、加熱すると身がふっくらと柔らかくなる魚が多いです。
  • 代表的な魚種タイ、ヒラメ、タラ、フグ、スズキ など

さて、ここからが本題です。

多くの人が悩む「青魚」と「サーモン」の位置付けを解き明かしていきましょう。

【詳細分類③】青魚の正体 | 見た目が青い赤身魚

「アジ、サバ、イワシはどっち?」という疑問。

スーパーでは「青魚コーナー」として独立していることも多く、赤身か白身か悩ましいですよね。

結論から言うと、アジ、サバ、イワシは科学的な分類ではすべて「赤身魚」です。

彼らもまた、海を泳ぎ回る回遊魚であり、ミオグロビンを多く含む持久力型の筋肉を持っています。

ではなぜ「青魚」と呼ばれるのか?

その理由は非常にシンプルで、**「背中の部分が青光りしているから」**

という見た目(外見)に由来する通称なのです。

つまり、**「赤身魚という大きなグループの中に、見た目が青い魚たちがいて、それを一般的に

青魚と呼んでいる」**と整理するとスッキリします。

ちなみに、青魚にはDHAやEPAといった健康に良いとされる不飽和脂肪酸が特に豊富に含まれています。

  • 代表的な魚種サバ、アジ、イワシ、サンマ(サンマは赤身魚であり、青魚でもある代表例)

【詳細分類④】ピンクの魚の正体 | 食事で色が変わる白身魚

最後に、最大の難問「サーモン」です。 あの鮮やかなオレンジピンクの身は、どう見ても赤身にしか見えませんよね。

しかし、驚くべきことに、**サーモン(サケ・マス類)は科学的な分類では「白身魚」**に分類されます。

「え、どうして!?」と思いますよね。 サーモンの筋肉の性質は、瞬発力に優れた速筋が中心で、

ミオグロビンの含有量も少ない、典型的な白身魚のそれなのです。

では、なぜ身がピンク色なのか? その秘密は、彼らの食事にあります。

サーモンが主食とするオキアミなどの甲殻類には、**「アスタキサンチン」**という強力な

抗酸化作用を持つ天然の赤い色素が含まれています。

このアスタキサンチンが筋肉に蓄積することで、本来は白い身が、あのような美しいピンク色に染まるのです。

つまり、**「筋肉のタイプは白身魚(スプリンター)だけど、食べたエサの色素によって、

見た目がピンク色になっている特殊な魚」**というのがサーモンの正体です。

まとめ:魚の身色は、その魚の「生き様」そのもの

 

今回は、複雑な魚の身色の世界を整理してみました。

  • 科学的な分類(筋肉の性質)
    • 赤身魚:長距離スイマー(マグロ、カツオなど)
    • 白身魚:短距離スプリンター(タイ、ヒラメなど)
  • 通称・例外的な分類
    • 青魚:見た目が青い赤身魚(サバ、アジなど)
    • ピンクの魚:エサの色素で染まった白身魚(サーモン、マスなど)

魚の身の色には、その魚が広大な海でどのように生きているのか、何を食べているのかという

「生き様」が色濃く反映されています。

次にあなたが魚を食べる時、「この魚はどんな泳ぎ方をするんだろう?」と少しだけ想像してみてください。

いつものお刺身や焼き魚が、きっと新しい発見に満ちた一皿になるはずです。

魚の身の色には、その魚が広大な海でどのように生きているのか、何を食べているのかという「生き様」が色濃く反映されています。釣太郎

 

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