南紀のアオリイカは居着き型と回遊型がいる?違い・割合・食味・サイズを徹底解説

南紀のアオリイカは二つのタイプに分かれる

和歌山県・南紀地方は全国的に見てもアオリイカ釣りが盛んな地域です。
春には3kgを超える大型が狙え、秋には新子(小型の若いイカ)の数釣りが楽しめるなど、季節ごとに異なる魅力があります。

しかし一口にアオリイカといっても、その生態には大きな違いがあります。
南紀のアオリイカは 「居着き型(固定性)」「回遊型(流動性)」 に分けられ、釣れる場所やサイズ、さらには味わいにも差があるのです。

この違いを理解しておくことで、釣果を伸ばすヒントになるだけでなく、釣ったアオリイカをより美味しく楽しむことにもつながります。


居着き型(固定性)のアオリイカとは?

特徴

居着き型とは、同じ漁港や藻場に長期間とどまって暮らすアオリイカのことです。
藻場や岩礁帯を拠点にして縄張りを持ち、ある程度の範囲内で生活します。

・漁港や藻場に多い
・小〜中型(500g〜1.5kg前後が中心)
・行動範囲は狭く、安定した環境を好む

縄張り意識が強いため、一度釣られると周囲の個体も警戒するようになり、連続して釣れることは少ない傾向があります。

食味

居着き型は小魚や甲殻類、藻場にいるエサをじっくり食べて育ちます。
そのため 身が柔らかく甘みが強い のが特徴。

・刺身ではトロっとした甘み
・天ぷらやフライにすると柔らかくジューシー
・寿司ネタとして人気が高い

食感を重視するなら、居着き型のアオリイカは非常に魅力的です。


回遊型(流動性)のアオリイカとは?

特徴

回遊型は黒潮に乗って外洋からやってくるアオリイカです。
春や秋に接岸し、南紀の堤防や磯からも狙えるようになります。

・黒潮に乗って回遊する
・2〜3kg級の大型が多い
・群れで動き、一気に釣果が出ることがある

特に春の大型シーズンは、この回遊型が主役。
モンスター級と呼ばれる3kg以上のアオリイカはほとんどが回遊型です。

食味

急速に成長する回遊型は、身が引き締まっているのが特徴です。

・刺身ではコリコリとした歯ごたえ
・火を通すと旨味が増し、焼き物や炒め物に最適
・寿司では噛むほどに甘みが広がる

柔らかい居着き型に比べ、食感の強さと旨味の濃さ が魅力です。


居着き型と回遊型の割合

南紀全体で見ると、おおよそ次のような割合と考えられています。

・居着き型:全体の約4割
・回遊型:全体の約6割

特に湾内や港周りで釣れるのは居着き型が多く、潮通しの良い磯や沖向きの堤防では回遊型に出会えるチャンスがあります。


見分け方のポイント

実際に釣り場で「これは居着き型か?回遊型か?」と判別するのは難しいですが、いくつかの目安があります。

サイズ:1kg以下は居着き型の可能性大、2kg以上は回遊型の可能性高い
場所:港内や藻場=居着き型、沖磯や潮通しの岬=回遊型
釣れ方:単発ヒット=居着き型、連発ヒット=回遊型

100%の判断は不可能ですが、釣れた状況から推測できる場合があります。


釣り人目線での楽しみ方

居着き型を狙う場合

・漁港や湾内の藻場を中心に攻める
・エギは2.5〜3号が中心で、ナチュラルカラーが効果的
・数は少ないが、安定して釣れるターゲット

初心者やファミリーフィッシングに向いており、短時間の釣行でもチャンスがあります。

回遊型を狙う場合

・磯や沖向きの堤防で潮通しの良いポイントを選ぶ
・エギは3〜3.5号、派手なカラーも有効
・ヤエン釣りや泳がせ釣りでも狙える

ベテランに人気のターゲットで、大物に出会えたときの感動は格別です。


食卓での違いを楽しむ

アオリイカはどちらも高級食材ですが、居着き型と回遊型では調理法に向き不向きがあります。

居着き型:柔らかいので刺身・寿司・天ぷら向き
回遊型:歯ごたえがあるので焼き物・炒め物・煮付け向き

同じアオリイカでも「柔らかい甘み」か「歯ごたえと旨味」か、好みによって食べ分ける楽しみがあります。


まとめ

南紀のアオリイカは、
・居着き型=港や藻場に多い小〜中型、柔らかく甘みが強い
・回遊型=黒潮に乗る大型、歯ごたえがあり旨味濃厚

全体の割合は居着き型4割、回遊型6割程度と考えられています。
釣り方や食味にも大きな違いがあり、どちらを狙うかで楽しみ方も変わります。

南紀に釣行する際は、この違いを意識してみてください。
釣果だけでなく、食卓でも違いを楽しめること間違いなしです。

南紀のアオリイカは、居着き型=港や藻場に多い小〜中型、柔らかく甘みが強い・回遊型=黒潮に乗る大型、歯ごたえがあり旨味濃厚。釣太郎

 

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