釣り上げた魚や購入した鮮魚を「どうやって冷やすのがベストか?」は、多くの人が気になるテーマです。
特に、冷蔵庫で保存するのと、氷で直接冷やすのとでは、鮮度や味わいに大きな違いが出ます。
本記事では、冷蔵庫と氷の違いを科学的に解説し、どちらがより魚の鮮度保持に適しているのか
を詳しくご紹介します。
① 冷蔵庫で魚を冷やす場合
冷蔵庫の温度は一般的に 2〜5℃前後 に保たれています。
この温度帯は「低温保存」としては適していますが、魚の鮮度保持にはいくつかの弱点があります。
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冷却速度が遅い
冷蔵庫は「空気で冷やす」ため、魚の体温を下げるのに時間がかかります。
特に釣り上げた直後の魚は体温が高く、常温に放置すると数十分で劣化が始まります。 -
ドリップ(旨味成分の流出)が増える
冷蔵庫は乾燥しやすいため、水分が蒸発しやすく、魚の身からドリップが出やすい傾向があります。 -
雑菌の繁殖リスク
冷却に時間がかかることで、雑菌が増殖しやすく、鮮度が落ちやすくなります。
結論として「買ってきた魚を短時間保存する程度」なら問題ありませんが、釣った魚をそのまま
冷蔵庫に入れるのは劣化が早まる原因となります。
② 氷で魚を冷やす場合
氷を使った冷却は「水を介して直接熱を奪う」ため、冷却速度が圧倒的に早いのが特徴です。
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急速冷却が可能
氷と魚が直接触れることで短時間で内臓温度まで下がり、鮮度を保持できます。
特に釣り直後に氷で一気に冷やすと、身の弾力や透明感が長く保たれます。 -
雑菌の増殖を抑える
素早く温度を下げることで雑菌の繁殖を防ぎ、食中毒リスクを大幅に低減できます。 -
味の劣化を防ぐ
冷却が遅れるとATP(旨味成分のもと)が分解されますが、氷で早く冷やすと旨味をキープできます。
ただし、真水の氷を使うと「浸透圧の違い」で身が崩れやすくなるので注意が必要です。
そのため、釣り人の間では 海水氷(海水を凍らせた氷) が最適とされています。
③ 冷蔵庫と氷の比較まとめ
| 項目 | 冷蔵庫 | 氷(特に海水氷) |
|---|---|---|
| 冷却速度 | 遅い | 速い |
| 鮮度保持 | 短時間保存向き | 長時間保存向き |
| 雑菌リスク | やや高い | 低い |
| 味・食感 | ドリップで劣化しやすい | 旨味を保持 |
| 向いている用途 | 家に持ち帰ってから保存 | 釣り場や持ち運び、長時間保存 |
④ どっちがベスト?結論
結論から言うと、釣った魚や鮮度を最優先したい場合は「氷で冷やす」一択です。
特に、海水氷を使えば「短時間で急冷」でき、真水による身崩れも防げます。
冷蔵庫はあくまで「持ち帰ってから一時保存する方法」であり、現場での初期冷却としては不十分です。
釣り人やプロの漁師が氷を必ず使うのは、科学的に理にかなっているのです。
⑤ まとめ
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冷蔵庫は空気冷却のため遅く、鮮度劣化が進みやすい
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氷は水冷却のため早く、雑菌抑制・鮮度保持に優れる
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真水氷よりも海水氷の方が魚の身に優しい
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鮮度を守るなら「釣った直後は氷、家庭では冷蔵庫で保存」の併用が最適
魚の美味しさを最大限に引き出すためには、冷却の仕方が大きなカギを握ります。
釣りをする人も、鮮魚を買う人も、ぜひ「氷で素早く冷やす」習慣を取り入れてみてください。


