釣り人にとって一番の楽しみは、自分で釣り上げた魚を美味しく食べることです。
しかし、多くの人が誤解しているのが「魚の美味しさは釣った瞬間に決まる」という考え方です。
実際には、釣り上げた瞬間で決まる魚の美味しさは35%にすぎません。
残りの65%は「釣った後の処理」で決まるのです。
今回は、その65%を左右する重要な3つの要素
【締め方・冷却方法・血抜き処理】について詳しく解説します。
魚の美味しさは「釣った直後の処理」で大きく変わる
釣り上げた魚はストレスや運動で乳酸がたまり、時間が経つにつれて身質が急速に劣化します。
そのため、釣った直後にどのような処理をするかが味の決め手になります。
釣った瞬間(35%)
・魚種やサイズによって元々のポテンシャルが決まる。
・脂のノリや旬の時期による差。
・ただし、この段階では全体の美味しさの3割程度しか決まらない。
釣った後の処理(65%)
・締め方 → 約30%
・冷却方法 → 約20%
・血抜き処理 → 約15%
これらの合計で、実に魚の美味しさの65%が変わってしまうのです。
① 締め方(美味しさの30%を左右)
なぜ締めが重要なのか?
魚は釣り上げられた後も体内に酸素が残っており、もがくことで乳酸やアンモニアが溜まります。
これが「生臭さ」の原因となり、身の劣化を早めます。
締めの方法
・【脳締め】 → 脳にピンポイントで針やアイスピックを刺し、即死させる。
・【神経締め】 → 専用のワイヤーを背骨に通し、神経を破壊して暴れを止める。
・【氷締め】 → 氷水に入れて冷やしながら気絶させる。
特に神経締めはプロの漁師や料理人も行う方法で、鮮度保持力が高くおすすめです。
② 冷却方法(美味しさの20%を左右)
真水氷と海水氷の違い
・真水氷:身が水っぽくなり旨味が逃げやすい。
・海水氷:魚体と塩分濃度が近く、身が締まって旨味が保持される。
正しい冷却のコツ
・クーラーボックスに「海水氷」を作り、その中で冷却する。
・魚を直接氷に当てると皮が剥けるので、海水と氷を混ぜた状態が理想。
・釣行中に氷が溶けても海水と混ざっているため安心。
冷却が遅れると、魚は「生ぬるい状態」で劣化が進むため、早めの処理が鉄則です。
③ 血抜き処理(美味しさの15%を左右)
なぜ血抜きが必要?
魚の血液は劣化しやすく、身に臭みを回す大きな要因です。
特に青物や大型魚は血の量が多いため、しっかり抜くことで味の透明感が大きく変わります。
血抜きの方法
・エラの付け根を切り、海水に入れて泳がせるようにして血を吐かせる。
・尾の付け根を切って動脈を切断し、血を抜く。
・完全に抜けたら、速やかに氷水で冷却。
この一手間で、魚の臭みを大幅に減らすことができます。
【まとめ】魚の美味しさを最大化する黄金比
魚の美味しさは「釣った瞬間」だけでは決まりません。
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釣った瞬間で決まる → 35%
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その後の処理で決まる → 65%
さらに内訳は…
・締め方 → 30%
・冷却方法 → 20%
・血抜き処理 → 15%
つまり、正しい処理を徹底すれば、同じ魚でも美味しさが倍近く変わるということです。
釣り人にとって「釣る技術」も大切ですが、「食べる技術」を身につけることが、真の楽しみ方だといえるでしょう。


