釣りの世界では「タナがすべて」という言葉がよく使われます。
ベテラン釣り師も初心者にアドバイスするとき、必ず口にするのがこのフレーズ。
しかし「なぜタナがそんなに大事なのか?」と疑問に思う人も多いでしょう。
結論を言えば、魚やイカがいない層に仕掛けを入れても絶対に釣れないからです。
この記事では、タナの基本から科学的な裏付け、そして釣り方ごとの実践方法までを徹底解説します。
初心者でも理解できるように、具体例も交えながら「タナの重要性」を掘り下げていきます。
① そもそも「タナ」とは何か?
「タナ」とは、仕掛けやエサが漂っている水深のことを指します。
・ウキ釣りなら、ウキ下の長さ
・サビキ釣りなら、コマセカゴの位置
・フカセ釣りなら、マキエとサシエが同調する深さ
・ヤエン釣りなら、アジが泳いでいる層
つまりタナを決めるとは「仕掛けをどの層に置くか」を決めること。
狙う魚がいる層に仕掛けを合わせなければ、どれだけいい道具を使っても釣果は望めません。
② 魚やイカは「水深ごとに住み分け」している
魚やイカは、海全体を無作為に泳ぎ回っているわけではありません。
多くの種類が特定のタナに集まって生活しています。
・アジやイワシ → 中層を回遊
・カサゴやチヌ → 海底に生息
・青物(ブリ、カンパチ) → 表層〜中層を回遊
・アオリイカ → 朝夕は中層、日中は海底付近
これは「水温」「酸素量」「餌の分布」に大きく関係しています。
③ なぜタナを外すと釣れないのか?科学的理由
水温の影響
魚は変温動物であり、自分に合った水温帯にしかとどまりません。
タナを外すと、そもそもその水温に魚がいない可能性が高いのです。
酸素量の影響
海水中の酸素濃度は水深で変わります。
表層は酸素が豊富ですが、深場は少なくなることもあり、魚は適した層にしかいません。
餌の分布
小魚やプランクトンは光の届く層に集まり、底生生物は海底に生息します。
つまり餌がある場所=魚が集まるタナなのです。
浮き袋の制約
多くの魚は浮き袋で浮力を調整していますが、急にタナを変えることはできません。
だからこそ、釣り人が「魚のいるタナに合わせる」必要があるのです。
④ 実例:タナ取りで釣果が変わる
サビキ釣り(アジ・イワシ)
釣れる人はウキ下をこまめに変えて群れの層に合わせます。
釣れない人は最初に決めたまま放置するため、魚に出会えません。
フカセ釣り(グレ・チヌ)
マキエが沈むスピードを読み、サシエを同調させることが命。
タナを合わせなければ、魚は寄ってきてもエサを食わないのです。
アオリイカ釣り(ヤエン・ウキ釣り)
・朝夕 → 中層に浮いた個体を狙う
・日中 → 岩陰や海底を重点的に攻める
同じ場所でもタナを変えるだけで釣果が大きく変わります。
⑤ 初心者でもできる「タナ取り」実践法
✅ アタリがなければ必ずタナを変える
✅ 50cm〜1m単位で深さを調整する
✅ 潮の流れや透明度に応じてタナを変える
✅ 釣れた魚の胃の中を確認し、餌の種類やタナを推測する
✅ 「朝夕は浮く、日中は沈む」を基本に考える
⑥ タナ取りができる人=いつも釣る人
釣れる人と釣れない人の一番の差は「タナ調整を怠らないかどうか」です。
釣れる人は10分ごとに仕掛けを動かし、魚の反応を探っています。
逆に釣れない人は「同じタナで粘る」ことで結果を逃しています。
つまり「タナを意識するだけ」で釣果は劇的に変わるのです。
まとめ
釣りにおいて最も重要なのは「狙う魚やイカがいる水深に仕掛けを入れること」。
これを外してしまえば、釣果はゼロ。
逆にタナを合わせれば、初心者でも一気に釣果アップが期待できます。
「釣りはタナがすべて」――これは経験則ではなく、科学的にも証明された真理です。
次回の釣行では、ぜひ「タナ取り」を最優先に意識してみてください。


