カサゴは卵を産まないって本当?。
実はカサゴは、お腹の中で卵をかえし、元気な稚魚を産む「卵胎生」という珍しい魚です。
その驚きの繁殖戦略と、生存率が高い理由を分かりやすく解説します。釣りの豆知識にも最適です。
【本文】
1.はじめに:カサゴの常識が覆る?
多くの魚が海の中にたくさんの卵を産み、子孫を残すことはよく知られていますよね。
しかし、私たちがよく知る「カサゴ」は、その常識とは全く違う方法で命を繋いでいることをご存知でしょうか。
実はカサゴは、卵ではなく、すでに泳げる状態の「稚魚」を産むのです。
この驚きの繁殖方法は「卵胎生(らんたいせい)」と呼ばれ、カサゴが過酷な自然界で生き抜くための、非常に優れた戦略なのです。
この記事では、そんなカサゴのユニークな繁殖方法「卵胎生」の秘密に迫ります。
2.カサゴってどんな魚?
まずは、主役のカサゴについて簡単にご紹介します。
- 見た目:ゴツゴツとした頭に大きな口が特徴的な、岩礁などに潜むロックフィッシュの代表格です。
- 生息地:日本の沿岸で広く見られ、防波堤や磯などで手軽に釣ることができます。
- 食:高級魚としても知られ、唐揚げや煮付け、味噌汁などで非常に美味しくいただけます。
身近な存在でありながら、その繁殖方法はあまり知られていません。
3.カサゴの繁殖の秘密「卵胎生」とは?
それでは、本題の「卵胎生」について詳しく見ていきましょう。
卵胎生とは、簡単に言うと「お腹の中で卵を孵化させてから、子供を産む」繁殖方法です。
一般的な魚(卵生)は、体外に卵を産み付け(産卵)、それが孵化して稚魚になります。
一方、カサゴは体内で卵を受精させ、お腹の中で赤ちゃんがある程度の大きさになるまで育ててから産み出します。
これは、私たち人間のような「胎生(たいせい)」とは少し違い、へその緒で母親から栄養をもらうわけではなく、あくまで自分の卵黄の栄養だけで成長します。
4.カサゴの卵胎生、3つのスゴい特徴。
カサゴの卵胎生には、他の魚にはない大きなメリットがあります。
① 体内で卵をふ化させる安心のシステム。
海の中は、魚の卵を狙う外敵でいっぱいです。
卵生の魚は、産んだ卵のほとんどが他の生き物に食べられてしまいます。
しかしカサゴは、お腹の中という最も安全な場所で卵を孵化させるため、卵が食べられる心配が一切ありません。
② 生まれてすぐに泳げる稚魚を産む。
カサゴのメスは、体長数ミリほどの、親とほぼ同じ形をした元気な稚魚を産み落とします。
卵からかえったばかりの無防備な状態ではなく、すでに自分で泳ぎ、エサを探す能力を持った状態で生まれてくるのです。
これにより、生まれてすぐに外敵から逃げられる可能性が高まります。
③ 生存率が圧倒的に高い。
上記の理由から、カサゴの子供は他の魚に比べて、無事に成長できる確率が非常に高くなります。
一度に産む卵の数は卵生の魚より少ないですが、少数精鋭で確実に子孫を残していく、非常に賢い戦略と言えるでしょう。
この高い生存率こそが、卵胎生の最大のメリットなのです。
5.まとめ:カサゴは賢い戦略家だった。
今回は、カサゴの「卵胎生」という珍しい繁殖方法について解説しました。
- カサゴは卵ではなく稚魚を産む「卵胎生」である。
- お腹の中で卵を孵化させるため、外敵に襲われるリスクが低い。
- 生まれてすぐに泳げる状態で産まれるため、生き残る確率が高い。
カサゴがなぜ様々な環境でたくましく生きているのか、その理由の一端がお分かりいただけたのではないでしょうか。
もしカサゴを釣る機会があれば、その生命力の強さに思いを馳せてみるのも面白いかもしれませんね。


