イカ墨の種類と特徴比較|アオリイカ・スルメイカ・モンゴウイカ・ケンサキイカ(アカイカ)

イカ墨は、料理だけでなく生物学的にも興味深い存在です。
同じ「イカ墨」といっても、イカの種類によって色・粘度・香り・成分は驚くほど違います。

この記事では、**アオリイカ・スルメイカ・モンゴウイカ・ケンサキイカ(アカイカ)**の墨を科学的に分析し、釣りや料理に役立つ形で解説します。


1. アオリイカの墨

色と粒子

・黒色だがやや透明感があり、光が当たると青みがかる。
・メラニン粒子は非常に細かく(平均0.2〜0.3μm)、水中でよく拡散する。

粘度

・低めでサラサラしており、煙幕のように広がる。

香りと味

・軽やかでミネラル感があり、料理にすると旨味がクリア
・パスタやスープ向き。

生態的役割

・沿岸の透明度が高い海域で、広範囲の視界を一気に遮るために進化。


2. スルメイカの墨

色と粒子

・濃い黒色で、粒径はやや大きめ(0.3〜0.4μm)。

粘度

・中程度の粘度で、広がりつつもややまとまりがある。

香りと味

・磯の香りが強く、やや塩味を感じることもある。
・乾物や佃煮の風味に近く、和食の煮物や墨煮に向く。

生態的役割

・回遊性で群れを成すため、個体ごとに短時間で逃げる煙幕を展開する。


3. モンゴウイカの墨

色と粒子

・漆黒に近い深い黒色で、光をほとんど反射しない。
・粒径は大きく(0.4〜0.6μm)、密度が高い。

粘度

・高粘度でドロっとしており、水中で塊状になりやすい。

香りと味

・濃厚で磯の香りが強く、コクのある料理に向く(リゾットや煮込み)。

生態的役割

・砂地や浅瀬での生活に適応し、近距離で敵の目を遮る塊状の墨を発達。


4. ケンサキイカ(アカイカ)の墨

色と粒子

・赤みがかった黒色で、光を受けるとやや茶褐色に見えることも。
・粒径は小さく(0.2〜0.3μm)、透明感がある。

粘度

・低めで広がりやすく、アオリイカと似ているがやや薄い。

香りと味

・香りは弱く、甘味のある旨味。
・洋風料理やソースに使うと色が鮮やかに映える。

生態的役割

・中層を回遊するため、広がるタイプの煙幕で敵から逃れる戦略。


5. 種別比較表

種類 粘度 粒径 香り 向く料理 水中での広がり方
アオリイカ 黒〜青みがかる透明感 0.2〜0.3μm 軽やか パスタ・スープ 広範囲に拡散
スルメイカ 濃い黒 0.3〜0.4μm 磯香強め 墨煮・和食 中範囲で広がる
モンゴウイカ 漆黒 0.4〜0.6μm 濃厚 リゾット・煮込み 塊状で遮蔽
ケンサキイカ(アカイカ) 赤みがかった黒 0.2〜0.3μm 甘味あり 洋風ソース 広範囲に拡散

まとめ

イカ墨は単なる「黒い液体」ではなく、生態・環境・逃避戦略・料理適性がすべて反映された個性を持っています。
アオリイカはクリア、スルメイカは中庸、モンゴウイカは濃厚、ケンサキイカは色味と甘味が特徴。

料理人は料理に合わせて墨を選び、釣り人は墨跡で種類を判別することができます。

イカ墨、アオリイカはクリア、スルメイカは中庸、モンゴウイカは濃厚、ケンサキイカは色味と甘味が特徴。釣太郎

 

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