魚の食中毒、鮮度だけが原因はたった35%だけ。鮮度劣化以外の要因が高いことは、あまり知られていない。

「この魚、すごく新鮮だから生で食べても大丈夫だよね。」

そう思っていませんか。

実は、魚の鮮度が高いからといって食中毒にならないわけではありません。

今回は、魚による食中毒の知られざる真実と、家庭でできる確実な予防策をわかりやすく解説します。

なぜ「鮮度=安全」ではないのか

食中毒の原因は、大きく分けて細菌性非細菌性に分けられます。

鮮度が関係するのは主に細菌性食中毒の一部であり、それ以外の原因に対してはほとんど無力です。

1. ヒスタミンによる食中毒(非細菌性)

サンマやマグロ、サバ、カツオなどの赤身魚には、アミノ酸の一種であるヒスチジンが豊富に含まれています。

このヒスチジンは、特定の細菌(ヒスタミン産生菌)の酵素によってヒスタミンという物質に変わります。

ヒスタミンは熱に強く、一度生成されると加熱しても分解されません。

症状はアレルギーに似ており、口の周りの痺れや発疹、頭痛などが起こります。

ヒスタミン産生菌は、魚が生きているうちから魚の表面やエラに付着していることがあります。

そのため、鮮度が良い状態から不適切な温度で保存されると、ヒスタミンがどんどん生成されてしまいます。

鮮度の良し悪しに関わらず、適切な温度管理が不可欠です。

2. アニサキスによる食中毒(寄生虫)

アニサキスは、サバ、アジ、イカ、イワシなどの魚介類に寄生する線虫です。

アニサキスは魚が生きている間は内臓に寄生していますが、魚が死ぬと筋肉へ移動します。

鮮度が良かろうが悪かろうが、アニサキスは魚の中に存在します。

アニサキスによる食中毒を防ぐには、以下のいずれかの方法しかありません。

  • -20℃で24時間以上冷凍する。
  • 60℃以上で1分以上加熱する。

酢じめや塩じめ、ワサビなどの調味料はアニサキスを死滅させる効果がありません。

目視で確認し、アニサキスを取り除くことも大切です。

3. 腸炎ビブリオによる食中毒(細菌性)

腸炎ビブリオは、海水中に存在する細菌で、魚介類の表面や内臓に付着しています。

この細菌は真水(水道水)に弱いため、魚をさばく際に流水でよく洗うことが重要です。

腸炎ビブリオは増殖速度が非常に速く、20℃以上の環境下では10分から15分で2倍に増えます。

そのため、買った魚を常温で放置しておくと、あっという間に食中毒の原因菌が増殖してしまいます。

鮮度が良くても、保存方法が間違っていれば危険です。

家庭でできる魚の食中毒予防3つのポイント

では、私たちが食卓で魚を安全に楽しむためには、どのような対策をすればよいのでしょうか。

1. 買ってすぐに冷蔵、すぐに調理

魚を買ったら、寄り道せずにまっすぐ帰り、すぐに冷蔵庫に入れましょう。

冷蔵庫の中でも、最も温度が低いチルド室での保管が理想です。

また、調理する直前まで冷蔵庫から出さないように心がけましょう。

2. 新鮮なうちに冷凍保存も活用

すぐに食べきれない場合は、新鮮なうちに冷凍保存するのがおすすめです。

冷凍することで、アニサキスを死滅させることができます。

ただし、ヒスタミンは冷凍しても分解されないため、あくまでアニサキス対策として有効であることを理解しておきましょう。

3. 調理の基本を守る

  • まな板や包丁は使い分ける:生魚を扱ったまな板や包丁は、他の食材に使う前に洗剤でしっかり洗浄しましょう。
  • 流水でしっかり洗う:さばく前に、魚の表面を流水でよく洗い、腸炎ビブリオなどの細菌を洗い流します。
  • しっかり加熱する:生食しない場合は、中心部までしっかり火を通しましょう。

まとめ

魚の食中毒は、鮮度だけでは防ぎきれません。

温度管理調理方法適切な処理こそが、食中毒予防の鍵となります。

これらのポイントをしっかり押さえて、安全に美味しい魚を楽しみましょう。

食中毒の原因は「鮮度劣化」が全体の35%程度しか占めておらず、残りの大半は鮮度とは無関係です。 特に寄生虫や特定の細菌は、魚が釣りたてでも感染リスクがあります。釣太郎

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