釣った魚を「どう処理するか」で、味や鮮度が驚くほど変わることをご存じですか。
締め方や血抜きを正しく行えば、釣りたての魚を市場級の美味しさに仕上げられます。
逆に間違った方法や処理の遅れは、せっかくの高級魚を台無しにする原因に。
この記事では、
・魚の締め方の基本
・血抜きの重要性
・処理の有無による味の差
を釣り歴20年以上の知見と科学データを交えて解説します。
1. 魚の味を左右する「締め方」とは?
魚を釣り上げてそのまま放置すると、ストレスで暴れ続け、体内のATP(旨味成分の元)が急速に減少します。
さらに乳酸が蓄積し、身が酸性に傾くことで“生臭さ”が強くなるのです。
正しい「締め」を行えば、以下の効果があります。
・魚が暴れず血が回りにくくなる
・死後硬直を遅らせ、身質がプリプリに保たれる
・熟成した際の旨味成分(イノシン酸)が30〜40%多く残る
代表的な締め方は以下の3つです。
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即殺締め(首折り・延髄破壊):最も手軽で初心者向け
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神経締め:上級者向け。旨味と日持ちがさらに向上
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氷締め:活き締めの補助として有効
2. 血抜きは“味の決め手”
魚の血液は酸化しやすく、時間が経つほど生臭さの原因となります。
また、血が残ったままの魚は鮮度落ちが早く、冷蔵しても臭みが出やすいです。
血抜きの基本手順:
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エラまたは尾の付け根を切る
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海水の入ったバケツで5〜10分泳がせるようにして血を抜く
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その後、海水氷でしっかり冷却
ポイントは「真水を使わず海水を利用すること」。
真水は浸透圧の影響で魚の細胞を壊し、身が白濁して食感が落ちるためです。
3. 締め&血抜きをしないとどうなる?
実験データによると、同じ魚を「野締め放置」と「活き締め・血抜き」で処理した場合、
・熟成後のイノシン酸残存量は約40%の差
・臭み成分(トリメチルアミン)は2倍以上に増加
という結果が出ています。
実際に食べ比べた場合も、
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正しく処理した魚:甘味が強く、身が締まっている
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放置した魚:水っぽく、後味に強い臭みが残る
という差が歴然です。
4. 釣り場ですぐできる簡単処理セット
初心者でも持っておくと安心な道具:
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活け締めピック or ナイフ
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ハサミ(エラ・尾切り用)
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血抜き用バケツ
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海水氷(真水氷よりおすすめ)
これらがあるだけで、釣果の価値が1.5~2倍にアップすると言っても過言ではありません。
5. まとめ
魚の美味しさは、釣り上げた瞬間の処理で決まります。
正しい締め方と血抜きを覚えるだけで、同じ魚でも味がまるで別物。
「野締め放置=もったいない」を合言葉に、次回からはぜひ実践してみてください。


