はじめに
最近、魚市場や高級料亭で「イセエビより高い!」と注目されている甲殻類――それがセミエビです。
一般の方にはまだあまり知られていない存在ですが、その希少性と味の良さから、今や「幻のエビ」とも言われる高級食材に。
この記事では、そんなセミエビの特徴、味わい、価格が高騰している理由、イセエビとの違いなど
、釣り人や海産物ファンにもわかりやすくご紹介します。
セミエビとは?
名前の由来は「セミ(蝉)」そっくりな見た目から
セミエビ(学名:Ibacus ciliatus)は、甲が平たく、体長に対して幅広い形をしています。
まるで蝉(セミ)のようなフォルムをしていることから「セミエビ」と呼ばれています。
生息地はごく限られる
・日本では九州南部から沖縄、伊豆諸島、南西諸島の水深20〜100mの岩礁域に生息。
・イセエビよりも南方系で、温暖な海域を好む傾向があります。
・流通量が非常に少なく、市場に出回るのはごくわずかです。
セミエビの味わいは?
甘みと旨味が極めて濃厚
・身はぷりぷりで非常に甘く、火を通すと香りがさらに引き立つのが特徴。
・イセエビよりも濃厚なコクと旨味があるという料理人の評価も多いです。
・刺身はもちろん、焼き物、蒸し物、味噌汁でも絶品。
ミソも絶品
・セミエビの味噌(頭部の中身)は、濃厚で旨味が凝縮されており酒の肴として人気。
・「カニ味噌と伊勢海老のミソの良いとこ取り」とも評されることもあります。
価格はなぜイセエビ以上に?
流通量の極端な少なさ
・セミエビは網にかかる数が少なく、漁獲対象にしていない地域も多い。
・年間の流通量はごくわずかで、高級料亭や一部の高級寿司店向けに取引されることがほとんど。
天然限定の希少性
・イセエビは近年、一部で養殖も始まっていますが、セミエビは完全な天然モノのみ。
・この希少性が価格に拍車をかけており、キロ1万円を超えることも。
イセエビとの違いまとめ
| 項目 | セミエビ | イセエビ |
|---|---|---|
| 見た目 | 平たい甲羅、蝉に似た形 | 長いヒゲとトゲのある体 |
| 生息地 | 南方の深場、温暖な岩礁域 | 本州以南の浅場、岩礁域 |
| 味 | 甘み・旨味が極めて濃厚 | 上品でクセのない甘み |
| 漁獲量 | ごく少ない | 多いが年々減少傾向 |
| 価格 | キロ1万円超えも | 一般的にキロ5,000~8,000円 |
釣り人・海産物ファン向けの豆知識
・セミエビは基本的に夜行性で、日中は岩陰に隠れていることが多いです。
・アカハタ釣りやイセエビ漁の外道としてまれに網に入ることもあります。
・生きた状態では非常に臆病で、環境変化に弱く、輸送も困難なため生体流通はほぼ皆無です。
まとめ:なぜセミエビは“幻”と呼ばれるのか
・希少で流通量が少なく、天然モノしか存在しない。
・味はイセエビを超えると評する料理人も多く、ミソも絶品。
・その結果、価格はイセエビよりも高騰し、高級食材として注目されている。
だからこそ、セミエビは「幻の高級エビ」と言われるのです。
見かけたらぜひ一度食べてみる価値アリ。
ただし、なかなか市場ではお目にかかれないかもしれません。


