魚売り場で「口が開いた魚」と「口が閉じた魚」を見かけたとき、
「どっちの方が鮮度がいいの?」と迷ったことはありませんか?
見た目は似ていても、その口の開き方には驚くほど鮮度の違いが隠れています。
この記事では、釣り人・料理人・市場関係者が実際に判断材料としている「魚の口」に着目し、
・なぜ口が開くのか?
・口の開閉と鮮度の関係
・どちらを買うべきか?
・写真で比較してわかるチェックポイント
を詳しく解説します。
結論:基本的には「口が閉じている魚」を選ぶべき
魚の鮮度は様々な要素から判断されますが、口の開閉は重要な目安の一つ。
一般的には、口が閉じている魚の方が鮮度が高い傾向にあります。
その理由は以下の通りです。
【1】魚の「口が開く」原因とは?
魚の口が開いたままになっている理由には、以下のようなパターンがあります。
● 死後硬直の弛緩(鮮度劣化)
魚は死後、一定時間後に**筋肉が硬直(死後硬直)**します。
その後、時間の経過とともに筋肉が緩み、顎の筋肉もゆるんで口が開くようになります。
つまり、口が開いている=死後硬直が解け始めている=鮮度低下のサインなのです。
● 脱水・冷却不良による劣化
氷締めや神経締めが適切にされていないと、魚の内部水分が蒸発し、
エラや口周りが干からび、自然と口が開いてしまうことがあります。
● 元々の個体差(まれ)
一部の魚種や個体差で、釣った直後から口が開いていることもあります。
特にアジ類ではまれに「口開き顔」の個体がいますが、これだけで劣化とは限りません。
【2】口が閉じている魚=新鮮な理由
反対に、口がしっかり閉じている魚には以下のような特徴があります。
● 筋肉がまだ硬直している
死後間もない個体は、全身の筋肉が緊張しており、口もしっかり閉じています。
これは釣り上げて間もない証拠であり、理想的な鮮度状態です。
● 処理・保存が丁寧
漁獲後すぐに氷で冷やされ、適切に締められた魚は姿勢がきれいに保たれます。
口がピタリと閉じていれば、それだけで処理の良さが伺えるのです。
【3】写真で比較|アジの口の違い
以下の写真をご覧ください。
上の魚:口がしっかり閉じており、目も澄んでいる。
→ 鮮度良好、購入推奨。
下の魚:口が大きく開き、目も少し白濁。
→ 鮮度がやや落ちている可能性あり。
このように、口と目をセットで見ると、より確実に判断できます。
【4】「開いていてもOK」な場合とは?
例外的に、口が開いていても購入OKなケースもあります。
● 氷水締め直後の硬直
釣りたての魚を氷水で急激に冷やした場合、口が開いたまま硬直することがあります。
これは鮮度が良くても起こる現象で、他の部位(目やエラ、腹)もチェックしましょう。
● 加工用や加熱調理用に使う場合
すでに火を通して使う予定なら、多少鮮度が落ちていても問題なし。
その分、価格が安くなっていることも多いので「賢く選ぶ」ならアリです。
【5】口の他に見るべき「鮮度チェックポイント」
口の開閉だけでは判断しきれない場合、以下もチェックしましょう。
| チェック項目 | 鮮度が良い状態 |
|---|---|
| 目 | 透明で黒目がくっきり |
| エラ | 鮮やかな赤色、ぬめりがある |
| 腹 | ふくらみがあり、破れていない |
| 匂い | 生臭さがない、磯のような香り |
| 体色 | ツヤがあり、くすんでいない |
【6】プロの選び方アドバイス
● 鮮魚店スタッフの声
「うちでは、口が閉じていて目が澄んでいる魚を優先して並べます。
開いてる魚は早めに売らないと品質が落ちやすいから。」
● 釣り人の意見
「神経締めした魚は時間が経っても姿勢が崩れにくい。
逆に氷締めだけだと口が開きやすい。」
まとめ:迷ったら口が閉じている魚を選べ!
魚の鮮度を見極めるうえで、「口が閉じているかどうか」は非常に有効なポイントです。
・口が開いている=鮮度が落ち始めている可能性あり
・口が閉じている=死後間もない新鮮な個体の可能性大
もちろん、目やエラ、匂いなど総合的な判断が大切ですが、
時間がないときは「口をチェックする」だけでも良い買い物につながります。


