【魚はなぜ死ぬと口を開けるのか?】釣り人が気になる素朴な疑問を科学的に解説!
釣った魚をクーラーボックスに入れたあと、ふと見てみると…
「口がパカーっと開いたままになってる!」
そんな光景、釣り人なら一度は目にしたことがあるはず。
「これってなんで?」「苦しんでるの?」「死んだから筋肉が緩んだの?」
今回はそんな疑問にお答えする、魚の口が開く理由を徹底解説するブログ記事です。
● 結論:魚の口が開くのは“死後硬直と筋肉の弛緩”が関係している
魚が死んだとき、体の筋肉には大きく分けて2つの段階が起こります。
【1】死直後:筋肉がゆるみ、口が開く
魚が死ぬと、**脳からの指令が止まり、筋肉が弛緩(ゆるむ)**状態になります。
その結果、口やエラの筋肉が締まらず、自然に「開いた状態」になるのです。
特に口周りは小さな筋肉の集合体。
これらが緩むと、自重(重力)や水圧、空気抵抗に負けて開いてしまうというわけ。
【2】死後しばらくしてから:死後硬直で開いたまま固定
死後数分~数時間すると、「死後硬直」が始まります。
このとき筋肉は再び硬くなりますが、緩んだ状態で硬直するため、開いたまま固まってしまうのです。
つまり、こういう流れです。
死 → 筋肉ゆるむ → 口が開く → その状態で硬直 → ずっと開いたまま
● 開くのは「口」だけじゃない!「エラ」も開いたままになる理由
エラも筋肉で閉じられています。
呼吸に使う「鰓蓋筋(さいがいきん)」という筋肉が死後にゆるむと、エラも開いた状態で硬直します。
だから、死んだ魚は
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口が開き
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エラが開き
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体がこわばる
という“魚あるある”な状態になります。
● 息苦しくて口を開けている?それも一因になる場合もある
釣り上げた瞬間、魚は酸素不足で苦しんでいる状態です。
呼吸しようとして口やエラを大きく開けたまま、死んでしまう魚も少なくありません。
つまり、「最後に大きく息を吸おうとした状態」が、そのまま死後硬直してしまう場合もあります。
特にアジやサバなど、酸素消費が激しい回遊魚に多く見られる現象です。
● 人間でも似たことが?死後の筋肉反応と共通点
実は人間にも同様の現象があります。
人も死後すぐに筋肉がゆるみ、やがて死後硬直が始まります。
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目が閉じない
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口が開く
-
手指が開いたまま固まる
こうした変化は、魚にも起きているというわけです。
死とは、「生体制御が失われること」。
その結果、口もエラも開いたままになるという自然な現象です。
● 死後に口を閉じるにはどうすればいい?
釣り人が気になるのがここ。
写真を撮るときに「口が開いた魚はなんかかっこ悪い…」と思うことも。
以下の方法を試すと、少しだけ見栄えを整えることができます。
✅ ① 死後すぐに冷却して死後硬直を遅らせる
氷締めや海水氷を使って素早く冷却することで、筋肉が緩んだまま硬直するのを防ぎやすくなります。
✅ ② 死ぬ前に活〆する
脳天締めや神経締めをして、口が開く前に処理することで口元が整いやすくなります。
✅ ③ 写真を撮る直前に口を手で閉じる
死後でも、まだ硬直前なら指で軽く押すことで閉じられる場合があります。
● まとめ|口が開いているのは“自然な死後現象”です
魚が死ぬと口が開くのは、
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筋肉の弛緩によって自然に開く
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そのまま死後硬直して固定される
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呼吸しようとあえいでいる状態のまま固まることもある
という**“生物学的に極めて自然な反応”**です。
釣り人としては驚かず、「これが自然の流れなんだな」と受け止めるのが正解。
写真撮影や鮮度管理には、早めの締めと冷却を意識することで、より美しい魚体を残せます。
「釣った魚が口を開けていたら、命をかけた証」
そう思えば、一匹一匹を大切に扱う心が芽生えてきますね。

