こんにちは!
魚の鮮度管理に頭を悩ませる漁業関係者の皆さん、そして美味しい魚を求める消費者の皆さん、必見です!
今回、皆さんが普段あまり意識することのない「氷」について、驚きの真実をお伝えします。
「海水氷」と「真水氷」、この二つの氷が魚の鮮度に与える影響は、実は大きく違うのです。
「え、氷なんてどれも同じじゃないの?」そう思ったあなた、この記事を読めば目からウロコが落ちるはずです。
1. 真水氷と海水氷、その正体とは?
まず、それぞれの氷がどのように作られているかを確認しましょう。
- 真水氷: 私たちが普段家庭で使う氷と同じで、水道水やろ過された水を凍らせたものです。純粋な水(H₂O)が結晶化したもので、融点(溶ける温度)は0℃です。
- 海水氷: 海水をそのまま、または少し処理してから凍らせたものです。写真に写っているのは、まさにこの海水氷ですね!真水に比べて塩分やミネラルなど、さまざまな不純物を含んでいます。
2. 真水氷と海水氷、何が違う?科学的な視点から徹底解説!
見た目は似ていても、この二つの氷には決定的な違いがあります。
違い1:融点(溶ける温度)
- 真水氷: 融点はぴったり0℃です。
- 海水氷: 真水に塩分が溶け込んでいるため、融点が0℃よりも低くなります。海水中の塩分濃度にもよりますが、一般的に$-2℃-4℃$程度で溶け始めると言われています。
これは、塩分が水の凝固点降下(凍る温度を下げる効果)を引き起こすためです。
冬に道路が凍結しないように塩をまくのと同じ原理ですね。
違い2:凍結の仕方と結晶構造
- 真水氷: 比較的均一な結晶構造を持ち、透明度が高い傾向があります。
- 海水氷: 塩分などの不純物が含まれているため、凍結する際に純粋な水の結晶と塩分の濃縮された部分が分離しながら凍ります。これにより、真水氷に比べてやや白っぽく、独特の結晶構造を持つことが多いです。
違い3:熱伝導率
- 真水氷: 0℃で溶けるため、魚に触れると比較的早く熱を奪います。
- 海水氷: 融点が低いため、真水氷よりもさらに低い温度で魚を冷却することができます。これにより、より効率的に魚の熱を奪い、急速に冷やすことが可能です。
3. 魚の冷却に与える影響の違いとは?鮮度保持の秘訣!
いよいよ本題です。
この真水氷と海水氷の違いが、魚の鮮度保持にどのような影響を与えるのでしょうか?
影響1:冷却スピードと鮮度保持能力
- 海水氷の勝利! 海水氷は融点が低いため、真水氷よりも低い温度(例えば$-2℃$)で魚に接触し、魚体全体を迅速かつ均一に冷却します。魚の鮮度劣化は温度が低いほど遅くなるため、この急速冷却は鮮度保持において非常に重要です。魚の酵素活性や微生物の増殖を効果的に抑制し、鮮度を長く保つことができます。
- 真水氷の場合 真水氷は0℃で溶けるため、冷却能力は海水氷に劣ります。魚体の中心部まで冷えるのに時間がかかり、その間に鮮度劣化が進んでしまう可能性があります。
影響2:魚体へのダメージ
- 海水氷の優位性! 海水氷は、魚体の表面が真水に触れることによる「水焼け」のリスクが低いと言われています。また、海水中のミネラル成分が魚体の保護にも寄与すると考えられています。
- 真水氷の場合 真水に長時間触れることで、魚の表面がふやけたり、細胞が破壊されたりする「水焼け」を起こす可能性があります。これは魚の見た目や食味の低下につながります。
影響3:魚の水分バランスと浸透圧
- 海水氷のメリット! 海水氷は海水と同じ塩分濃度であるため、魚体の細胞液との浸透圧差が小さくなります。これにより、魚体から水分が過度に失われるのを防ぎ、魚本来のしっとりとした食感を保ちやすくなります。
- 真水氷の場合 真水と魚体との間に浸透圧差があるため、魚体から水分が真水へと移動しやすくなります。これが「水焼け」の一因となり、魚のパサつきや旨味の流出につながる可能性があります。
まとめ:海水氷こそが魚の鮮度保持の切り札!
以上のことから、魚の鮮度を最大限に保つためには、海水氷が真水氷よりも圧倒的に優れていることがお分かりいただけたでしょうか。
- 低い融点による急速冷却
- 魚体へのダメージ軽減
- 水分バランスの維持
これらの理由から、漁獲されたばかりの魚を鮮度良く流通させるためには、海水氷の使用が非常に効果的であると言えます。
消費者の皆さんも、もし新鮮な魚を選ぶ機会があれば、「どのように冷却されていたか」を意識してみるのも良いかもしれませんね。
漁業関係者の皆さんは、ぜひ海水氷の導入を検討してみてください。
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下記は海水氷の写真。


